食卓に欠かせない調味料。食欲を増進させる一方で、塩分が多く高血圧の原因となるデメリットも。だが、特に高齢者においては、使い方の工夫次第で、むしろ血圧を下げることも可能だと語る。下方流の調味料活用術とは。

 

●濃口、薄口、だし醬油…ベスト醬油は?

●ノンオイルドレッシングはNG、マヨネーズはOK

●お酢が最強 納豆、餃子、ラーメンに使え

 

◾️下方浩史教授の「90歳まで健康長寿」

#1 血管を柔らかくする

#2 魚で骨と血管を守る

#3 70歳から毎日肉食のすすめ

#4 完全なる朝食とは?

#5 骨を鍛える

#6 野菜で血圧を下げる

#7 米で血糖値スパイクを防ぐ

#8 飲み物で認知症を予防する

#9 1日4食で血流を整える

#10 糖尿病を防ぐ麺類の食べ方

#11 今回はこちら

「昔から砂糖、塩、酢、醤油、味噌の『さしすせそ』が、和食の基本として料理に使われてきました。それほど大事な調味料ですが、昨今は高血圧症の方も増え、減塩を意識するなど、付き合い方を見直す人も増えています」

 そう語るのは、老年科専門医で、名古屋学芸大学大学院栄養科学研究科の下方浩史教授だ。これまで、40年以上に渡って、老年病(高血圧症や糖尿病、動脈硬化などを指す)の研究を続けてきた。調味料は食事の美味しさを引き出す一方で、病気によっては制限が設けられる場合もある。

「厚労省は1日の食塩摂取量の目安を成人男性が7.5g未満、成人女性が6.5g未満と設定していますが、日本人の平均的な食塩摂取量は、1日10gと言われています。特に、血圧が高い人は、脳卒中や心筋梗塞などの発症リスクを軽減するためにも、塩、醤油、味噌をたっぷり使うのは避けるべきでしょう。適切な量の調味料を使うことがもちろん大事ですが、加えて野菜をたくさん食べることができれば、塩分を排出し、血圧を下げることにもつながります

 

 厚労省によれば、60代の半数以上、70代の約3分の2は高血圧と診断されている。

 つまり、「90歳まで健康長寿」を目指すシニアは、自身の体調を考えながら調味料を選ぶ必要があるのだ。

 そこで、血圧や血糖値を整え、血管を守る調味料の賢い利用法を紹介する。

 まずは、日本人になじみの深い醤油からだ。下方教授が、高齢者が醤油を使う際のポイントを解説する。

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source : 週刊文春 2025年5月22日号