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“予約が取れない家政婦”が教える、驚きのポリ袋料理

『伝説の家政婦mako 魔法のポリ袋レシピ』(mako 著)――ベストセラー解剖

2019/01/06
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『伝説の家政婦mako 魔法のポリ袋レシピ』(mako 著)

 予約が取れない家政婦として話題となり、テレビ番組の出演回も高視聴率を記録するなど、主婦の間で話題沸騰中の「伝説の家政婦」の著作がヒット中だ。

「包丁代わりのハサミの使い方、タッパーを使ったレンジ調理など、著者の踏んできた圧倒的な場数から導き出されたテクニックを細かく掲載しました。しかし、いちばん推したかったのは、タイトルにもある『ポリ袋』の技です」(担当編集者の吉本光里さん)

 耐熱温度110度の高密度ポリエチレン製ポリ袋を、万能調理器として活用。袋に食材と調味料を入れ、シェイクすればボウルの代わりに。具材を入れた状態で空気を抜いて口を縛り、そのまま湯煎で火を通す「セミ真空調理」は、鍋を汚さず、冷めたらそのまま冷蔵庫で保存もできる。

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「普段の家事も楽になりますが、それ以上に、災害の備えとしてポリ袋技を広めたかったんです。災害で水不足のときに料理を作ると、洗うのが大変です。でもポリ袋レシピならその心配はなく、湯煎で使った水も綺麗なまま。避難中にも温かい料理が、気軽に食べられる。いざというときにも耐熱のポリ袋があれば、料理が作れる私でいられると思うと、心強くないでしょうか」(吉本さん)

 キャンプでも、道具の汚れないポリ袋調理は重宝するとか。第2弾『予約の取れない家政婦マコのポリ袋でつくりおき』も、刊行直後から順調な売れ行きだ。

2018年3月発売。初版5万部。現在4刷12万部

“予約が取れない家政婦”が教える、驚きのポリ袋料理

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