2018年の訪日渡航者数が3000万人を超える見通しであることが政府から発表された。実は日本人の海外渡航者数も過去最高水準で推移しており、2012年に記録した1849万人を大きく上回り、2000万人に近づくものと想定されている。インバウンドばかりではなく、日本人も積極的に海外に出かけているのだ。さて、出かけるとしてもどこにしようと思案している人も少なくないはずだ。そこで、新規就航路線、イベントその他の要素から、2019年に行くべき7つの国・地域を選んでみた。
(1)アイスランド 観光客の数が7年で4倍以上に
いま、アイスランドが熱い。人口約35万人のこの小国を訪れた観光客の数は2010年には50万人に満たなかった。それが2017年には222万人と激増している。アイスランドのウリはやはり自然だ。世界最大の露天風呂であるブルーラグーンや間欠泉、氷河などが定番の観光地として人気を集めているが、日本人でアイスランドへ行く人はまだまだ多くない。欧州主要都市からLCCの直行便が多数就航しているので、ヨーロッパ旅行にオプションを加えるという形でも訪れることができる。
なお、アイスランドの東に位置しているデンマーク領のフェロー諸島も、いまツーリストの注目を集めている。筆者も2018年8月に訪問したが、氷河によって形成された地形はどこを切りとっても美しかった。この島には、世界中のフーディーズの注目を集めるレストランKOKS(http://koks.fo/)があることも強調しておきたい。
(2)ウィーン(オーストリア) 直行便ゼロが一気に1日2便へ
成田とウィーンを結ぶオーストリア航空の直行便が廃止されたのは、2016年9月のことだった。それからわずか1年8か月後の2018年5月、再びこの路線の就航を週5便で再開。さらに2019年の4月末から毎日運航となる。それにくわえて2019年2月からはANAが羽田-ウィーンの直行便を就航させる。羽田出発便は深夜01:55発、羽田到着便は早朝06:55着なので、弾丸旅行で欧州に行く場合に使いやすい時間帯となっている。
ちなみにオーストリア航空・ANAともにスターアライアンスに加盟しており、行きは成田発のオーストリア航空、帰りはANAの羽田着といった航空券も利用可能だ。いずれにしても直行便がゼロから1日2便に増え、利便性が飛躍的に高まったウィーンは2019年のヨーロッパで最も注目したい都市の一つである。