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東海大の初優勝を後押しした「GO東海」ボードの謎――箱根駅伝2019「TVに映らなかった名場面」往路編

東海大の初優勝を後押しした「GO東海」ボードの謎――箱根駅伝2019「TVに映らなかった名場面」往路編

2019/01/05
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【5区】東海の“チョロ松”こと西田への思い

西本 ついにこの5区で東海大元主務・西川くんの「GO 東海」が単なる応援ボードの域を超えて、大爆発するんです。

西川 5区を走った西田壮志は九州学院高校の後輩で、高校時代から5区を走りたいとずっと言っていたんですよね。そこで高校時代の西田のあだ名「チョロ松」をボードの裏に書いて、いちばん効果的な応援ポイントを探しました。ちなみに「チョロ松」は九州学院陸上部の禿雄進先生がつけたあだ名で、西田がチョロチョロしてたからです。

右が“チョロ松”こと西田、左が西川元主務

ポール 西川くんと一緒にゴールまで1.5kmほどの地点、応援がほとんどいなくて一番きついところに行ったんですよ。ここは昨年、東海大のMJこと松尾淳之介選手が一番辛そうだったところですね。そうしたらそこにはすでに西田くんのお母さんがいました(笑)。なのでここはお母さん効果で頑張れるでしょうから、僕らはもう少し先に行こうと。

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西川 そうしたら、ちょっと先には西出コーチがいらっしゃって……。

ポール 熱い応援で有名なんです。お母さん、西出さんと2弾ロケットがあるので、僕らはさらに先へ行きました。そこで「西田!西田!」と熱く応援したんです。

西川 チョロ松こと西田も気付いてくれました。よかったと思っていたら後に続く運営管理車の両角監督から「西川、タイム差は?」って聞かれて……。

西本 監督にしてみればマネージャーだから当然測ってるだろ?と。それが「測ってませーん……」っていう(笑)。その模様を動画で撮影していたポールさんのTwitterが再生回数26万を叩き出し、一気に「GO東海」が箱根駅伝ファンに広まっていくのです。

(「復路編」につづきます)

写真/西本武司、駅伝マニア(EKIDEN News) 構成/モオ

その他の写真はこちらよりぜひご覧ください。

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