劇団「Team337」が直木賞作家・黒川博行氏の骨董ミステリー「上代裂(じょうだいぎれ)」を舞台化する。
ヒロインは、NHKの朝ドラ「まれ」に主人公の先輩パティシエ役で出演し、注目を集めた女優の柊子(しゅうこ)さん。今回はホストに惚れこみ、多額の借金を背負う羽目になった放蕩娘・玲美役を演じる。
「黒川先生の作品は、何といっても軽妙な関西弁での掛け合いが魅力です。奈良県出身の私をはじめ、ホスト役の田中大地さん、玲美の叔父で古美術雑誌の副編集長・佐保役の森崎正弘さんも関西出身。この3人を中心に、おもしろい会話劇をみせたいと思っています」
物語は、ツケが払えなければ風俗で働けとホストに迫られ、金策に困った玲美が、叔父の佐保に助けを求めて泣きつくところから始まる。玲美と佐保はホストから金をむしり取るべく、“上代裂”を餌にコンゲーム(信用詐欺)を仕掛ける。
“上代裂”とは、飛鳥・天平時代の染織品の断片だ。そのほとんどが正倉院、法隆寺、宮内庁、東京国立博物館などに所蔵され、民間にあるのはわずか数千点。希少価値が高く、古美術業界では高値で取引されている。
「コンゲーム小説ならではのスリルと謎解きの妙に加え、コメディ要素も満載です。観客の皆さんに、たくさん笑っていただけたら嬉しいです」
INFORMATION
舞台『上代裂』
東京公演 2月20日(水)~24日(日)、赤坂RED/THEATERにて。
問い合わせ 0570-00-3337