昭和34年(1959年)創刊の総合週刊誌「週刊文春」の紹介サイトです。最新号やバックナンバーから、いくつか記事を掲載していきます。各号の目次や定期購読のご案内も掲載しています。

35歳でがんになるってどんな感じ? 1歳子持ちの女性ライターが大腸がんになって思ったこと

2019/03/01

 昨年末、35歳でがんになりました。種類は大腸がんです。

©iStock.com

 詳しい方はご存知かと思いますが、大腸がん最大の分かれ道は、人工肛門になるか否か。私の場合は上行結腸という肛門から遠い場所にできた腫瘍だったため、その危機は免れたのでした。

 といってもこういった知識も病名を聞いてはじめてスマホで検索して知ったわけで、そもそも大腸の場所も役目もよくわかっていませんでしたし、「大腸」とキーボードで打ったことも書いたこともありませんでした。それが今では「だ」と打つだけで予測変換のトップに「大腸」が出てくるほど、身近な存在になりました。

病室前に掲出されていたベッドの位置表。名前の右上にある丸の色が変わることがあり、何を意味しているのか不気味に感じていた。

尻穴を男子5人に見られる恥辱からスタート

 ことのはじまりは、猛烈な腹痛から。我慢できず病院に行くと、大腸にある腫瘍のせいでうんことおならが詰まり腸閉塞を起こしているということで、あれよあれよという間に「大腸がん」という診断を受けました。もちろんそのまま入院→翌日には中に詰まったうんこを取り除くプチ手術をすると言います。2018年11月1日の日記にその時のことを詳細に書いていたので転記します。

 こんな月の始まりははじめてだ。浣腸後、「●●●」と子供の名前を唱えることで猛烈な便意を2分持たせることに成功。その後、内視鏡の部屋に行くと待っていたのは、コンビニの袋をぶんぶん振り回しているような男子学生らしき5人組。そいつらの前でパンツを脱ぎ、尻に穴の空いた紙パンツをはけとの指示。狼狽が止まらない。見学にきた医学生かと思いきや、まさかの彼らが内視鏡ボーイズだった。ぎゅいんぎゅいんと私の大腸からうんこを吸い取りまくってくれた。ありがとうボーイズ。

 今となってはたかが内視鏡でうろたえている自分がおぼこく思えるほど、人生の中でもっとも強烈な1カ月の幕開けでした。