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退院してすぐ家族写真を撮った

 大腸にあった腫瘍を取り除く手術から1カ月後。病理診断の結果、私のがんは「上行結腸がん ステージ3」というカテゴリー入りが決まりました。先生曰く、体の中には10年くらい前からがんがあり、まさに人知れず、ひっそりと大きく成長していったそうです。その間、子どもがお腹の中にいた時期もあるので、我ながらどっちも育てて器用だなと思いました。

 がんには煮え湯を飲まされてばかりですが、3週間ほど絶食→流動食生活だったため入院前から5キロ痩せ、夫も家事&育児&心労でげっそり(ほっそり)したことから、「今がチャンス!」と退院後すぐに家族写真を撮りました。これだけはがんのおかげです。
  

夫と息子が手にもっているのはコロコロクリーナー。 ©平松市聖
 

 日本人の2人に1人ががんになる時代といいます。とすれば、「おたくはシマチョウですか。私はレバーでして。ワハハ」と、ホルモンに見立ててがん種を語り合うくらい、カジュアルに語り合える日がくるのかもしれません。

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「人よりトレンドを先取りした」――そんな感じで、35歳でがんになったこれからを生きていこうと思います。