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ドクターストップをかけられた60代「オバ記者」が〈月曜断食〉で11kg痩せて健康になった訳

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ダイエット目的の運動はハードルが高い

オバ記者 そう、ダメって言われると潜在意識が抵抗するというか、校則と一緒。「スカートは膝まで」とか言われると、だったらスケバンみたいに長くしてやろうかって思うじゃない(笑)。あと先生、ダイエットのために運動もかなりいろいろ取り組んだのにうまくいかなかったんです。ジョギング、エアロビ、テニス、太極拳、水泳……さんざんやった中で一番ましだったのはウォーキングかな。皇居の周りをぐるぐる歩いたりして。

 

関口 人間、エネルギーを消費すれば補給したくなるので、ダイエット目的の運動はじつはハードルが高いんです。体を動かしながらかつ食事制限するのって、体が求めてるものに対する拒絶なので、ストレスが倍かかってしまう。

オバ記者 だからかぁ。カーブスに取り組んだときは、逆に4kg太っちゃったほど。ひどいでしょ。女性専用のジムに一生懸命通ってやったんですが、カーブスのサーキットトレーニングって3分やって1分休んでの繰り返しだから、体が飽きてくるの。もう途中から体が嫌になってしまって、同じことばかりやるエクササイズって全然楽しくないんですよ。

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関口 僕はみなさんに、運動をやりたい人は減量に成功してから取り組むといいとアドバイスしています。アスリートもそうなんですが、シーズンオフの間に増えた体重はウェイトコントロールできちっと絞ってから本格的なトレーニングを開始すると、合理的に筋肉を付けられるんです。運動は、絞ったあとの体型維持にベストな方法です。

タバコも過食も、依存の構造は似ている

 

オバ記者 なるほど、運動でうまくいかなかった原因がようやく分かってきました。こんなこと言うのもおこがましいんですが、私これでも30代前半はいまの体重よりもさらに8kgくらい絞れていたんですよ。カシアス内藤にボクササイズを習っていた時期があって。当時は、それはもう見事な逆三角形のボディでした。

関口 それはすごい! 

オバ記者 アハハハ……、そのころ週3回ジムに通って縄跳びもけっこうやってたんですが、やめたとたんに霜降り肉になっちゃった(笑)。いやぁ、記者生活じゃ続かないのよね、週3回のトレーニングは。当時は歌舞伎町に事務所構えてたから、夜食がいつでも食べられる環境だったし、もうバブル期にみるみる太っていきました。あと私が代謝をすこぶる悪くした原因ははっきりしていて、麻雀にうつつを抜かしてたせい。

関口 徹マンですか!?

オバ記者 そう、20年間、夜ごと雀荘に通いつめて、もう完全に依存症ですよ。でも、52歳でタバコをやめられたとき、ピタッと雀荘通いも止んだんです。ギャンブルもタバコも過食も、依存の構造は似てると思いますね。

関口 確かに、強いストレスを抱えていたり、睡眠不足だと、過食をすることで一時的に疲れが軽減されたように脳が錯覚するんですね。血糖値が急上昇しますし。本当はただでさえ疲れている胃腸を余計に痛めつけているだけなのに。脳の依存という意味で、ギャンブルとかにも共通するのかもしれません。