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“平成生まれっぽくない”女優の木竜麻生が、5年かけてお父さんにデビューを認めてもらうまで

木竜麻生さんインタビュー #2

note

もうちょっと暴れていこう、という気持ちがあるんです

――最近、はまっていることはありますか。

木竜 何ですかね。家族はみんな新潟なんですけど、ずーっとかわいがっている甥っ子が2人いて、犬もいて。成長の記録を送ってもらって眺めているのは、私の中でいやされる時間ですね。「次に帰省するときまで、がんばろう」って。

 あとはフィルムカメラ。祖父が趣味で写真をやっていたので、昔使っていたカメラをもらったんです。友達に、新宿にある中古のカメラ屋さんへ連れて行ってもらって、コンパクトデジタルカメラも4000円くらいで買いました。時々プリントするのが楽しいんですよね。甥っ子の写真は、プレゼントしたり。ただの趣味なんですけど、撮影で地方に行く機会があったら、散歩しながら風景や道ばたに落ちているものを撮ったり。

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 そうだ、家具を買い揃えたくて、最近は家具屋さんにランプを見に行きました。照明とか家具を探すのにはまっています。ぼろぼろになったクッションを全部捨てて、断捨離しました(笑)。

――どれもこれも、楽しそうです。

木竜  友達があんまりいないというか、人見知りするタイプなので……。一人でも始められて、楽しめるものが多いかもしれないです(笑)。

――最後に、これからやってみたいことを教えてください。

木竜 最近、「この人の脚本が好きだな」とか「この人の語る言葉が好きだな」っていうものには、共通点があるような感じがしているんです。お仕事を続けていく中で大事にしていきたいというか、自分なりの基準のひとつになるんじゃないかなって。そういう意味では自分の好きなものや、逆にあまり好きじゃないなというもの、もっと知りたいなと思うものにふれていきたいです。

 

 あとは、「もうちょっと暴れていこう」という気持ちがあるんですよ。暴れるっていうとなんだか物騒ですけど(笑)。丁寧にやりながら、だけどあまり窮屈にならないように。面白そうだなと思うものをどんどん見てみたい、聞いてみたい。あまり躊躇しすぎずにやっていきたいって思っています。

#1より続く)

 

写真=榎本麻美/文藝春秋
スタイリスト=神田百実
ヘアメイク=タカダヒカル

きりゅう・まい/1994年7月1日生まれ。新潟県出身。14歳の時に原宿でスカウトされ、大学進学を機に上京。映画デビューは『まほろ駅前狂騒曲』(2014年/大森立嗣監督)。『菊とギロチン』(2018年/瀬々敬久監督)では花菊役で映画初主演を飾り、『鈴木家の嘘』(2018年/野尻克己監督)ではヒロイン・鈴木富美役を演じた。この2作品の演技が評価され、毎日映画コンクールスポニチグランプリ新人賞や、キネマ旬報ベスト・テン新人女優賞など多くの新人賞を受賞している。初の写真集『Mai』が発売中。2019年夏に公開予定の映画『東京喰種 トーキョーグール2』への出演が決まっている。

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