クレオパトラ、楊貴妃に囲まれて佇む着物姿の美女は……、え、小野小町じゃないの? 「はい、嶋子です」。
とはじまる動画広告を、栃木県さくら市がこの3月にネットにアップする。宇都宮市の北に接する同市の喜連川(きつれがわ)地区は、足利尊氏の子孫、鎌倉公方(くぼう)の末裔が、江戸時代に「喜連川公方」として治めた地として知られている。
戦国時代にいっときは領主として消滅寸前まで追いやられた関東足利氏を救ったのが、美姫嶋子(嶋姫とも)。豊臣秀吉の側室となって、喜連川の地を実の弟に譲ることに成功。以後徳川氏の時代になっても、足利氏は唯一この地で続くことになる。
さくら市は、これまでも小説家・神家正成氏と組み小説『嶋子とさくらの姫』を制作、ネットに公開してきた。そして今回は動画で、「日本三大美肌の湯」と謳う喜連川温泉のPRに乗り出した。
その嶋子を演じるのは、専門学校でバレエや演技を学ぶ須田有里弥(ゆりや)さん(20)。
「学校の先生から話をきいて、オファーを受けさせていただきました。さくら市はとても静かで空気が気持ちよくて、落ち着くところでした。撮影で入った足湯も身体が温まりました。これからの公開を私も楽しみにしています」
INFORMATION
「日本3大美肌の湯」喜連川温泉のPR動画
3月末日ネット公開予定