あなたは、次の就活生の質問をどう評価するだろうか。
質問(1)「御社の年間休日は何日ですか?」
質問(2)「TOEICは何点取っていれば大丈夫ですか?」
質問(3)「もし面接で、御社とライバル企業の違いを聞かれたら、私は何と答えるべきですか?」
これは就活解禁日、3月1日の大型合同企業説明会(幕張メッセ)で、就活生が人気企業A社へ質問した実例だ。
ちなみに就活解禁日とは、経団連による就活ルール「採用選考に関する指針」に決められた、会社説明会などが解禁される3月1日のこと。例年この日から、一気に意欲の高まった就活生たちで会場はヒートアップし、入場制限がかかることもあった。
「まるで消化試合の雰囲気だった」
ところが今年は様相が違う。まず来場する就活生が昨年より少ない。
「今年は解禁日という感覚がなかった。まるで消化試合のような雰囲気だった」
私の知人のB社人事はこう嘆いた。そしてこれらの質問である。もちろん、これらは就活生にとって大切な質問だ。しかし人事の前で聞いたら不利になるし、立場上、人事は本音を伝えられない。それをわかっている用意周到な就活生はOBOGに聞き、人事には聞かない。それがいわば“就活の常識”だ。
このA社ブースを訪問した、意欲の高い私の知人学生はこう感想をもらした。
「質問の半分ほどは、このようにレベルが低いか、非常識な質問でした。びっくりしました」
どうやら会場の半分ほどは意識の低い学生で占められていたようだ。これには人事も驚いたことだろう。