昭和34年(1959年)創刊の総合週刊誌「週刊文春」の紹介サイトです。最新号やバックナンバーから、いくつか記事を掲載していきます。各号の目次や定期購読のご案内も掲載しています。

2019/03/15

国書が典拠となれば、元号に「革命」が起きる

 夕刊フジは「『日本の古典に求める』が有力」(3月2日付)。

 そして、《巷では「平和」だの、「安久」だの、はたまたユズリストの願望なのか、男子フィギュアスケート、羽生結弦選手(24)の名字、「羽生」なんて予想も飛び交っている。》とゴキゲンな感じ。

羽生結弦選手 ©JMPA

 日刊ゲンダイは「『新元号は日本の古典から』の無知と不遜」ときた(3月4日付)。

《日本の古典ももともとは漢文だ。江戸時代には、8世紀の歴史書「日本書紀」から引用した新元号案が審査対象になった例もあるというが、これも漢文で書かれている。役所の公文書も明治初期までは漢文だった。》

 と書き、

「日本の古典から選ぶのは、中国嫌いの右派支持層に配慮したのだと思います」

 という「官邸関係者」のコメントを載せた。

 朝日新聞はしれっと書いたが、中国の古典からではなく国書が典拠となれば、元号に「革命」が起きると言える。長く続いた選び方に革命が起きるのだ。そんな劇的なことをしちゃってよいのだろうか。保守派の声をもっと聞きたいと思ったニュースだった。

新元号「平成」を伝える毎日新聞号外 ©文藝春秋

 ゲンダイ師匠はアシカが「安久」という字を書いたという話はともかく、こちらの「元号の選び方」に反応した記事は読ませた。

 一般紙を含め、もっと掘り下げてほしいネタであると思う。

◆ ◆ ◆

※追記

 3月14日の各紙は次のように伝えた。

「元号考案、国文学者も 政府、委嘱の専門家で方針」(産経新聞3月14日)

《元号の出典は中国古典(漢籍)から採用することが慣例となっており、新たに国文学者らが明確に対象に加わることで、日本古典が出典として選ばれるのかが注目される。》

「新元号 国文学者らに委嘱 政府選定の候補」(毎日新聞3月14日)

《安倍晋三首相は13日の参院予算委員会で、新元号の選定にあたって有識者懇談会を開催することを踏まえ「幅広く意見をうかがって新元号を決定する」と述べた。内閣官房幹部は予算委で、新元号候補の考案を国文学、漢文学、日本史、東洋史などの専門家に委嘱する方針を明らかにした。立憲民主党の長浜博行氏への答弁。》

この記事の写真(6枚)

ツイッターをフォローして最新記事をいち早く読もう

文春オンラインをフォロー