新社会人の皆さん、こんにちは。新しい環境はいかがですか。初めてのことばかりで忙しいでしょう。私はこの春で働き始めて丸24年経ちますが、最近やっといろんなことがわかってきました。そんな遅い気づきを、皆さんとシェアできたら嬉しいです。

 生きていくのに一番大事な力は、NOと言う力です。あなたは、NOと言っていい。どうか肝に銘じてください。これはお守りです。

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「そういうものだ」の呪いにかけられる

 日本の長時間労働と男女格差は先進国随一。この社会で働くってことは、「そういうものだ」の呪いにかけられることでもあります。仕事ってそういうものだ、大人ってそういうものだ、男って、女ってそういうものだ。思い込まされたら逃げ場はありません。だから、呪いにかからないためのお守りが必要なのです。

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 きっと幼い頃から、大人のいうことを聞く教育を受けてきたでしょう。おかしいと思ったらNOと言っていい、とは教わりませんでしたよね。拒絶の訓練なんてしてこなかったはずです。なんでも素直にYESという若者が「良い人材」とされていますから。

 人は生まれた時から社会に生きているのに、なぜか学校を出てからようやく「社会人」と呼ばれます。その「社会」とは、働く人たちが回している世界のことです。組織に入れば、内輪の人間関係こそが社会とみなされます。どれほど理不尽でも組織のルールは「常識」と呼ばれて重んじられる世界です。

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相談する相手を間違っては大変です

 困惑するあなたに、働くとは組織に適応することだと親切に教えてくれる人もいるでしょう。それを社畜教育と言います。シャチク! すごいサウンドですね。自虐的に使う人もいますが、そんな自虐でもしないと生きていけない会社は確実にヤバいので、転職を考えて下さい。

 もしかしたら「理不尽な目に遭っても仕事と割り切れるのがプロなんだよ」と語る素敵な先輩に憧れてしまうかもしれません。でも、それは洗脳ってやつです。洗脳されている人は幸せそうに見えるもの。この手の先輩や上司は困った時には絶対に味方してくれないので、よく覚えておきましょう。相談する相手を間違っては大変です。