新入社員のみなさん、ご入社おめでとうございます。
初出社の感想はいかがでしたでしょうか。おそらくほとんどの方は、社会人として人生の新たな一歩に希望を抱き、クリーニング店から受け取ったピカピカのスーツに身を包み、非常に新鮮で有意義な1日をお過ごしになったと思います。
ところで、世の中には「悪い大人」が存在します。きっと、あなたたちが思うよりもたくさんの悪い大人が、身を潜めて、あなたたちが考えているよりも身近にいます。
「大人たち」をどこかで無条件に信頼していた
ちょうど1年前に公開した「初出社して、就職先が『ブラック企業』だと気付いたあなたへ」にも書いたのですが、5年前に新卒で商社に入社した私は、新入社員特有の「無垢な部分」につけ込まれ、非常に厄介な目に遭いました。
今にして思えば、当時は「自分よりも年上で、社会人経験が多い立派な先輩や上司が、まさかセクハラやパワハラなんてするわけがない」と「大人たち」をどこかで無条件に信頼していたのでしょう。これはおそらく、私が大学時代に平和で健全なサークルに所属していて、先輩たちから理不尽な目に遭わされた経験がなかったことが理由のひとつにあるかもしれませんが。
しかし、人生の新たな一歩となるはずだった会社には、自分が夢見たイノセントワールドはどこにも存在せず、そこにあるのはただただ人間の肉欲、憤怒、怠慢など……まるで七つの大罪が凝縮されたかのような、ストレスフルなディストピア空間でしかなかったわけです(個人の意見です。もちろん中には、平和で健全な会社もあると思います)。
嫌がらせ、セクハラ、パワハラのオンパレード
私が入社した商社は簡単に言えばブラック企業だったわけですが、人手不足による多忙、低賃金、おまけに長時間のサービス残業・休日出勤(手当はもちろん出ません)からのストレスで、社員に「余裕」はまったく存在しない劣悪な環境でした。
重労働や面倒な仕事はすべて新人たちに押し付け、分からないことを聞いても多忙を理由にまともに教えてもらえない。にも関わらずミスをしたらしたで鬼の首を取ったように「みなさーん! こいつがこんなミスをやらかしましたよー! とんでもないことになりましたよー!」と騒ぎ立て、嫌味を言い、新入社員はまるで先輩たちのサンドバッグのようにボコボコにされていました。