1ページ目から読む
3/3ページ目

『太陽にほえろ』の殉職シーンは自らのアイデア

『太陽にほえろ』の名場面に必ず紹介される新人刑事の殉職シーン。それも萩原さんのアイデアだった。

「最初の約束通り、1年で終わることになったんですが、プロデューサーはマカロニが異動でいなくなるという形にしてくれと言うから、殉職にさせてくれってお願いした。そしたら刑事ドラマで殉職はあってはならないと、猛反対。俺が言ったプランを聞いて、『立ちションしているところに、物取りに刺されて死ぬとはなんだ!』とめちゃくちゃ怒られました。けど押し通す形になりましたね。そしていまだに申し訳ないと思っているんだけど、俺がやめることは言いづらくて、裕次郎さんには伝えてなかった。だからあとで、『なんで俺にひとこと言ってこないんだ。冷てえじゃねえか』と言われました」

 

『太陽にほえろ!』以降、萩原さんはドラマ『傷だらけの天使』『前略おふくろ様』で当たり役をものにして、歌手だけでなく俳優としても多くのファンが熱狂するスターとなった。コンビーフをむさぼる探偵のオサムや、照れ屋で朴訥な板前のサブちゃんはいつまでも色褪せない。そして眼の前で思い出話をしてくれた萩原さんは、永遠にかっこいいショーケンだった。