昭和34年(1959年)創刊の総合週刊誌「週刊文春」の紹介サイトです。最新号やバックナンバーから、いくつか記事を掲載していきます。各号の目次や定期購読のご案内も掲載しています。

特集新入社員へのメッセージ

東大を出て4つの会社に勤めて分かった「できる人」が新入社員時代からやっていること

銀行、外資、財閥系、ベンチャー それぞれの「生き延び方」

2019/04/05

デタラメ英語でも目立ったほうがいい外資系

 外資系はどうだろう。金融系の戦略は一切通用しない。まずは目立つこと。銀行から外資系コンサルティングファームに入社した私は「銀行員的態度」をめちゃくちゃ修正させられた。会議で発言しないと新入社員であろうとも「ただのバカ」だとみなされる。英語がうまくないなんて思う必要はない。アジアからきている社員なんてみんなデタラメ英語だ。表現できない部分はジェスチャーでもなんでもいい。目立ったもの勝ちだ。おとなしくしているとどんどん自分のポジションは奪われていく。それは新入社員でも全く同じだ。

©iStock.com

 同期の社員と仲良くなることはやめよう。外資系は個人勝負。同期だって敵だからだ。ついでにいうと上司の意見だって必ずしも同調する必要はない。それから、新入社員だから研修をやって次第に頭角を現してやるなどと思ってはだめ。そんな時間は初めから与えられてはいないのだから。あとどんなにむずかしい課題を投げつけられても必ず「できる」と言おう。「できない」といった瞬間あなたのその会社でのキャリアは幕を閉じる。

 外資系は定年まで勤められない会社がほとんどだ。3年、せいぜい5年でキャリアアップを図らなければならないから、貪欲にスキルを盗もう。私も机の上に放置していた企画案を同僚に盗み読みされ、分け前を横取りされたことがある。外資系ではそれもOK。取られた奴が悪いのだ。リスク管理ができていない証拠と言われるのがオチ。残念ながら退社後も仲が続く友人ができる可能性は低いので割り切っていこう。確実に次の人生で使えるスキルを身につけることだ。外資系は自由に休暇がとれるだとか、専門性が高く要求されるだとか、一見してバラ色の就職先に映るかもしれないが、ここに入ったら肉食獣に徹したほうがいい。

©iStock.com

財閥系で必要なのは「人の閥」を見極めること

 財閥系はどうだろう。ここには悠久の時が流れている。社長などの経営陣は「ピンチをチャンスに」だとか「今こそわが社は新しいステージに」などとおっしゃるが、実は昔から毎年繰り替えされているセリフにすぎないから気にしなくていい。当たり前の話だが「今年も大丈夫」なんて彼らは口が裂けても言わないのだ。

 財閥系で大事なのは、社内に垂れ下がっている天国(役員、経営陣)までの「蜘蛛の糸」をどうやって見つけるかだ。どの糸(系統)が出世につながるかを見極めよう。社内にはおそらくいろいろな閥がある。優秀な役員を頂点とする「人の閥」や、職種、たとえば代々社長は経営企画部や経理部などのスタッフ系からしか輩出されない、などの暗黙のルールがある。これを見極めたうえで戦略をたてよう。今自分が違う部署にあっても残念がる必要はない。出世コースの部門の先輩や役職者と仲良くなろう。長い会社人生の中では必ず一度や二度チャンスはめぐってくるもの。このチャンスをみすみす逃さないためにも社内の情報ルートやパイプをつくろう。