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特集新入社員へのメッセージ

東大を出て4つの会社に勤めて分かった「できる人」が新入社員時代からやっていること

銀行、外資、財閥系、ベンチャー それぞれの「生き延び方」

2019/04/05

 会社に入るという行為、これは完全な戦略論だ。ふわふわと大学のサークル活動の延長線上に会社生活があるなんてまちがっても思わないほうが良い。4つの会社を渡り歩いたうえで、独立起業した「いい加減人生」をやってきた私からみれば、今新入社員であれば絶対にもっと違う人生が送れたはずだと思う。

就職して3年で退社という「やらかし」をして

 私が新入社員になったのは1983年4月。東京大学というエリート臭プンプンの学校を卒業して入社したのは当時多くの東大生があたりまえのように就職した大手都市銀行。「エリート大卒→エリート銀行」と聞くとなんとつまらない「ああ、はいはい、良かったね」となる人生のはずだった私だが、銀行は同期のトップをきってわずか3年で辞めるという「やらかし」をした。理由は仕事がつまらなかったからだ。当時、せっかく入った銀行を辞めるなんて完全な負け組。この「やらかし」の結果、私の人生は流転をはじめる。

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 外資系コンサルティングファームで3年強、そしてバブル湧きたつ平成の始まりに大手財閥系不動産会社に転職。不動産という仕事が水にあったのか、16年間サラリーマン生活を体験した。普通はここでTHE ENDのはずだ。「まあ若い頃、ちょっとやらかしたけど財閥系不動産会社に入れてよかったね」くらいで、つつがない人生のはずだった。ところがよせばいいのにほんの出来心で45歳にして新興系不動産会社に転職。その会社の子会社の社長にしてやるという、甘い言葉に飛びついたのだが、案の定この会社はリーマンショックで倒産、振り返れば、朝起きてもどこにも行くところのない濡れ落ち葉生活を経験した。

どんな会社に入ったかで戦略は変わる

 その後独立起業を果たすが、一緒に立ち上げた仲間の会社が不渡りを出し、連鎖倒産しそうになった。なんとかこの危機を乗り越え、今は新しい会社を設立、現在に至っているが、こんな私がもし今、新入社員になったら、どんな社員を目指すだろうか。

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 まず、新入社員といってもどの会社に入社したかで戦略は変わる。幸い、私は金融系、外資系、財閥系、新興系という4つの全く異なるカテゴリーの会社で、年齢はともかく「新入社員」を経験したので、それぞれの立場で戦略を立ててみたい。