下手な気遣いより、無関心のほうが気持ちいい
・言葉が見つかりません
小説やドラマで見聞きしたことはありますが、実際に言われたのは人生初。これは案外ガツンとくる言葉で、コトの重大さを改めて突きつけられた気がしました。
なのでもし知人から病気を打ち明けられて「言葉が見つからない……」となったら、見つからないことは言わずにいる方がベターだと学びました。
・(ウグッ)←泣いてる
カミングアウトしている時点で本人は、病気になった怒りや悲しみにひと通り整理をつけてきているかと思います。そこへきて、まるで明日死ぬかのような感じで泣かれてしまうと、やっとこさ奮い立たせてきたものがしぼむことを知りました。
・酒、めっちゃ飲んでたもんね
「がんになった原因」は、聞かれる質問ナンバーワンです。がんに限らず、突然病気に襲われた人は毎日、数時間おきに、病気になった理由を自分に尋ねていると思います。そんななかで上のような言葉をかけられると、「お前になにがわかんねん」と毒づきたくなると知りました。
・俺も盲腸やってさぁ
ドキドキしながら自分のがんを伝えたら相手の病気自慢を聞くことになり、ズコーッとなりました。でも下手に気遣われるより、これくらい気持ちよく流してくれる(というか興味がない)方のほうがブレがなくて信頼できる気がしました。
・すごいね/頑張ってるね
がんになっても治療と並行しながら仕事を続けるのが今のスタンダードだそうです。そんなわけで自分も夫や双方の両親に助けてもらいながら、治療・仕事・育児を気持ちのいいバランスでやらせてもらっているのですが、それを褒められたので心底驚きました。
「がんというだけで下駄をはかせてもらえるんだ」と実感した言葉だったので、そういう意味ではどんどんカミングアウトしていきたいです。
周囲のみなさんも、迷ったらこのように声がけされることをおすすめします。