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連載『めちゃイケ』、その青春の光と影

「僕が岡村を休養まで追い詰めた…」『めちゃイケ』片岡飛鳥の自責と“打ち切りの危機”​

フジテレビ・片岡飛鳥 独占ロングインタビュー#9

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青春時代に始まり、40代後半まで続いた「変わらない場所」

 さんまさんやダウンタウンでも似たような時期はあったと思うんですけど、大きな違いは、『めちゃイケ』という学校みたいな場所がいつまでも残っていたということ。『ひょうきん族』にしても『ごっつええ感じ』にしても普通はだいたい30代で終って次のステップに進む。そういうことで芸人は無理なく大人になっていく。ところが青春時代に始まった番組が40代後半まで続くってやっぱりあり得ないし、メンバーはみんな年の取り方が難しかったと思う。

 たとえば同じ時期まで続いた『みなさんのおかげでした』はちゃんと年相応のとんねるずを見せていましたが、『めちゃイケ』は何年たっても同じノリ。学生服を着てテストを受けて、ジャージを着て踊り続けていましたからね。

 でも、まあ、長い付き合いだからこそのプラスもある。岡村が最終回で「メンバーからは全部見透かされている」と吐露してましたけど、手を抜いていたら「おまえ、今、手を抜いたろう」と、ここではすべてバレるような気がするって。だからこそ47歳になっても20年前と変わらず踊り続けたんだと思います(→#2)……変わらないっていえば、濱口の長い独身生活も絶対『めちゃイケ』のせいでしょう? 終わったとたんにホッとしたように結婚しましたからね(笑)。アッキーナにも謝らないといけませんね。
(※濱口優とタレントの南明奈が、番組終了2ヶ月後の昨年5月25日に結婚を発表。長い交際期間を実らせたゴールインとなった)

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「実は岡村は全然変わっていないように見せるために、ものすごく努力して進化も続けてきた。ライバルは郷ひろみってよく言ってましたから(笑)」(片岡談)

#10 「最高33.2%、最低4.5%」『めちゃイケ』歴代視聴率のエグい振り幅――フジ片岡飛鳥の告白 へ続く

#1 『めちゃイケ』片岡飛鳥の告白「山本圭壱との再会は最後の宿題だった」
#2 「岡村さん、『めちゃイケ』…終わります」 片岡飛鳥が“22年間の最後”を決意した日
#3 「早く紳助さん連れて来いよ!」 『ひょうきん族』で片岡飛鳥が怒鳴られ続けた新人時代 
#4 「飛鳥さん、起きてください!」 『いいとも』8000回の歴史で唯一“やらかした”ディレクターに
#5 「160cmもないでしょ?」『めちゃイケ』片岡飛鳥と“無名の”岡村隆史、27年前の出会いとは
#6 「ブスをビジネスにする――光浦靖子は発明をした」『めちゃイケ』片岡飛鳥の回想
#7 「『めちゃイケ』はヤラセでしょ」という批判 フジ片岡飛鳥はどう考えてきたか
#8 「加藤のマラソンが間に合わない…」『27時間テレビ』片岡飛鳥がナイナイの前で泣いた日

#11 「さんまさんを人間国宝に!」ネット時代にテレビディレクター片岡飛鳥が見る“新たな光”とは?

※1 三宅恵介…1949年生まれ。『オレたちひょうきん族』の「ひょうきんディレクターズ」のひとり。クレジットは「三宅デタガリ恵介」。『あっぱれさんま大先生』や『明石家サンタ』など明石家さんまの番組ディレクター・プロデューサーを歴任。

聞き手・構成=てれびのスキマ(戸部田誠)
写真=文藝春秋(人物=松本輝一)

「僕が岡村を休養まで追い詰めた…」『めちゃイケ』片岡飛鳥の自責と“打ち切りの危機”​

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