出張の多いビジネスパーソンであっても、誰もが旅支度に慣れているわけではありません。なかには準備が苦手で、出張のたびにユウウツな気分になる方もいるのではないでしょうか。少しでも準備を手早くこなし、現地でも快適に仕事ができるよう、空旅(そらたび)研究家の三田村蕗子さんに出張時のスーツケーステクニックを教えてもらいました。
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機内持ち込みサイズに要注意
機内に預け入れしたり、そのまま持ち込む荷物のサイズは、航空会社によって明確にレギュレーションが設けられています。例えば、
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● 国際線の預け入れ荷物 高さ+幅+奥行き≦158センチ
● 国際線の機内持ち込み荷物 高さ+幅+奥行き≦115センチ
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いずれも、ハンドル部分(収納時)やキャスターも含めた数字ですが、この数字を守っていても、エアラインによっては厳しく注意され、別料金を取られることがあるんです。
それは、機内持ち込み荷物は「三辺の和が115cm以内」という条件に加えて、それぞれの数字が明確に決められているからです。
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機内持ち込み荷物の三辺の規定数字
高さ55センチ以内+幅40センチ以内+奥行き25センチ以内≦115センチ
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売り場で「機内持ち込みサイズ」と表示されている製品を選べば、ほぼ確実に持ち込めますが、怖いのは例外。ジェットスターは他のLCCよりも機内持ち込みサイズに厳格で、独自に次のように規定しています。
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高さ56センチ以内+幅36センチ以内+奥行き23センチ以内≦115センチ
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重量に敏感なLCCですが、海外の空港ではあまり厳しくチェックされたことがありません。問題になるのは日本の空港でチェックインする場合。そこで咎められてしまうと料金を払って預け入れしなくてはならないし、気分も悪い。もたついて大事な会議に遅れてしまっては本末転倒です。ジェットスターをよく利用するという人はこの範囲内のスーツケースを必ず選びましょう。
重量やサイズの厳格化はこれからも続くと思います。多少だから大丈夫、そううるさいことを言われないだろうという過信は禁物です。フルサービスキャリアも燃料費削減のため、重量にはどんどん厳しくなっています。LCCだから、普通のエアラインだからと考えずに、スーツケースの重量やサイズにはシビアな姿勢でのぞみましょう