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美輪明宏 ©文藝春秋

 山根氏がイチオシに挙げたのは個性豊かな3人。

「『花子とアン』(2015年)の美輪明宏さん(83)は、すごく上手いですよね。あの声で美輪さんの顔が浮かんで、存在感が表に出てくる。アナウンサーはああいう語りはできないし、すると少し違和感が出てしまう。『ひよっこ』の増田明美さんもよかったです。意外性があったし、邪魔にならずにドラマの流れに寄り添っていました。昨年の『半分、青い。』の風吹ジュンさん(66)は自然で癖がない。主人公の祖母としての温かい語りになっていましたね」

仕事って気分がいいと記憶に残らない

 萩本欽一氏(77)は「ひまわり」(1996年)の語りとして出演。主人公一家の愛犬・リキの心の声という設定だった。

萩本欽一 ©文藝春秋

「バラエティをやっていると朝ドラは相当遠い番組ですからね。思いもよらないお声掛けをいただいて、うれしいやらビックリやらで心地よい驚きでしたね。語り手として比較されると、みんなお上手なんで、犬役ということで別扱いしてくれているなと。仕事って苦労すると記憶に残っていくんですけど、気分がいいと記憶に残らないんです。記憶にない番組なので心地よい番組でした。バラエティをやっていますと、オーバーになっていきますので、でしゃばったり、目立っちゃダメよと思ってやってましたね」

 また、現在「なつぞら」にも出演中の、ヒロイン・松嶋菜々子とのこんな一幕も。

「打ち上げパーティに来て下さいと言われて、声の出演だったので目立たないように遅れて行ったんです。一番後ろにいたら、ヒロインだった松嶋菜々子さんがちょこちょこっと歩いてきて、素敵なお顔で『お疲れ様でした』って言ってくれた。まさに“ひまわりのような人だ”と思いました。こんな遠くにまで目が届く人って、素敵な人だなと思いましたね」