今年になって、高校生のeスポーツへの参戦が目立っています。昨年9月より募集され、12月にオンライン予選、3月にオフライン決勝大会を行った「第1回全国高校生eスポーツ選手権」がそういった場のひとつ。
その他にも今年の夏に決勝大会が行われる「STAGE:0」という高校生向け大会や、秋に開催予定の「いきいき茨城ゆめ国体2019」の文化プログラムである「全国都道府県対抗eスポーツ選手権」の『グランツーリスモSPORT』と『ウイニングイレブン 2019』少年の部や、『ぷよぷよeスポーツ』一般の部など、高校生に開かれた大会が増えています。
🎊初代王者は鹿島高校🎊#全国高校eスポーツ選手権
— 全国高校eスポーツ選手権【公式】 (@ajhs_esports) 2019年3月23日
🚀ロケットリーグ部門⚽️
優勝した鹿島高校の選手の皆さん、
おめでとうございます‼️
予選から更にレベルアップしていて、チームの連携が素晴らしかったです🏆
惜しくも破れてしまったチームの皆さんも最高にカッコよかったです✨ pic.twitter.com/Sy416dQC16
部費でPlayStation 4を購入 eスポーツ部は成立するか
参加は個人での登録が可能なものばかりなので、高校の申請や許可をとる必要はありませんが、高校生が活動をするとなると部活としての活動を求める声が出てきています。
先述した「全国高校生eスポーツ選手権」の『リーグ・オブ・レジェンド』部門で準優勝した岡山共生高校は大会が発表される前までは同好会として活動しており、大会直前になって学校側へ申請し部活として昇格しています。
また、通信制高校のルネサンス大阪高校では、日本で初となるeスポーツコースも誕生し、他のキャンパスでもeスポーツコースを展開しています。
そんな状況にありながらも多くの高校では、eスポーツを部活とすることについて、異を唱える人たちもいます。公立高校でeスポーツ部を立ち上げるとなると、PCやゲームソフトなどを公費で購入することを良しとしない意見や、学校でゲームをプレイさせることの抵抗感を示す意見もあるようです。
今年の3月に“「eスポーツ部に大反対」茨城県立大洗高校で校長がeスポーツ部を提案するも反対の声”と言う記事が掲載されました。大洗高校校長がeスポーツの部の設立を提案するも、教員から反対の声が出ており、eスポーツ部の設立ができていないという内容の記事でした。
大きく報じられた大洗高校eスポーツ部のその後
実際に、大洗高校に確認を取ってみたところ、今年度よりeスポーツ部は発足しており、部員4名で活動しているとのことでした。設立に関しても校長からの提案ではなく、生徒からの要望があり、顧問会議、職員会議を経て、設立となったということです。
反対意見については、厳格な反対ではなく、学業が疎かになってしまわないか心配する程度で、これはeスポーツに限らず、すべての部活においての心配であると言うこともわかりました。これを受け、生徒側も学業優先を活動方針とすることで、eスポーツ部に対して懐疑的であった人たちにも活動を認めてもらえるようになったといいます。
また、機材や備品に関しては、部費からPlayStation 4を購入し、ソフトやコントローラーは部員が持ち寄っているとのこと。モニターはちょうど使用していなかった学校の備品を使用しています。多くの部活が、学校から出る部費と生徒個人による購入で賄われていることを考えると、これも特別eスポーツ部だからということはなさそうです。