昭和34年(1959年)創刊の総合週刊誌「週刊文春」の紹介サイトです。最新号やバックナンバーから、いくつか記事を掲載していきます。各号の目次や定期購読のご案内も掲載しています。

40歳になって「あれ?……家賃払えないな」

―― 芸人の収入だけで食べられるようになったのは?

飯尾 最初は25歳くらいのときですね。25から4年間くらいは食えて、解散して一人になったらまた食えなくなって。「ずん」を組んで『いいとも!』に出てまた食えるようになりました。

 でも40歳のときにまた一度食えなくなっちゃったんです。あるとき「あれ? 家賃払えないな」って。以前うちに居候をしていた後輩芸人がいたんですけど、清掃のバイトをしていて。芸人を辞めて、その会社に就職して、さらに独立して清掃会社を立ち上げたんですよ。だから彼に「バイトしたい奴がいるんだけど」って連絡したら、「もちろんいいですよ。飯尾さんの後輩なら。誰ですか?」「あっ、俺なんだけど」「ええッ!?」て(笑)。そしたら社長自ら俺んちまで迎えに来てくれて。バイトして、お昼もすごい豪勢にしてくれて、まるで接待受けてるみたいな感じでしたね(笑)。

 

―― 清掃のバイトはどのくらい続いたんですか?

飯尾 始めて3カ月ぐらいしたら、またバーッと仕事がきて、食えるようになったんですよ。それで現在に至る感じですね。20、30代前半のときに一緒に過酷なロケをやっていたADの子たちが偉くなってディレクター、プロデューサーになって、ブッキングしてくれたというのもありますね。「飯尾さん、やっと、一緒にできます!」って。だから人に甘えてる。自力なんか、一つもないですよね。 

 たとえばダンディ(坂野)さん、スギちゃんとか、言い方悪いですけど、いわゆる一発当てた人たち。あんな感じにもなってないし、よく簡単に「一発屋」って言って済ませますけど、あんなに芯食う芸人ってホントに何%なんですかね。たぶん1割いない。僕はあそこまでも全然なっていないし。代表作が何だって言われたら、別にない。なんか今でも低空飛行で、お腹こすらないぐらいで飛んでる感じがしますね。もし今度スキマさんとお会いするときに、ブレイクして有頂天になるぐらいのことがあればいいんですけどね。でもそれで調子乗って言葉遣いとかがちょっと変わっちゃってたら、ぶん殴ってください。利き手じゃないほうで(笑)。

(#3へ続く)
写真=山元茂樹/文藝春秋


#1 ずん飯尾和樹50歳が明かす「同期芸人のウド鈴木とコンビを組まなかった理由」
https://bunshun.jp/articles/-/12067

#3 ずん飯尾和樹が語る恩人“出川哲朗”「隊長は僕のお笑いコーチなんです」
https://bunshun.jp/articles/-/12069

いいお・かずき/1968年生まれ、東京都出身。1990年、浅井企画に所属。1991年、お笑いコンビ「チャマーず」を結成しデビューを果たすも、翌年解散。1992年、村山ひとしと「La.おかき」を結成。その後、1997年のLa.おかき解散後からしばらくは1人で活動。2000年に同じ事務所のやすと「ずん」を結成し現在に至る。ボケ担当。

◆6/8(土)~ WOWOWプライム 毎週土曜 午後10時~(全4話) 『連続ドラマW ミラー・ツインズSeason2』 出演

◆6/23(日) 開演17:30(~20:00頃)『浅井企画 お笑いダイナマイトショー 2019 ~Go Go 高円寺~』に出演

この記事の写真(8枚)

+全表示