1ページ目から読む
6/6ページ目
多様性側からの巻き返し
重要なマイノリティは黒人だけではない。ヒスパニックは有権者数ではまだ黒人より少なく、支持政党も二分しているとは言え、人口が急激に増加し続けている。アジア系の人口は5%と少ないが、年収の中央値は白人をもしのいでおり、今後はやはり無視できない存在となっていく。
とはいえ、現時点の世論調査で最も高い支持率を得ているのは、ともに70代の白人男性であるジョー・バイデンとバーニー・サンダースだ。
しかし、その二人を徐々に追い上げているのが、経済政策が秀でているエリザベス・ウォーレン(女性)、ピート・ブーティジェッジ(同性婚者、30代)、カマラ・ハリス(女性、黒人、インド系)といったマイノリティ候補者たちだ。
多様性の国アメリカは、その多様性を理解せず、排除を進めるトランプを大統領に持ってしまったがゆえに、多様性側からの巻き返しが起こっているのである。