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「いつも心をオープンに」 変化を受け入れる広島・レグナルトの野球観と人生観

文春野球コラム ペナントレース2019

2019/06/11
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全ては、レグナルトの挑戦なのである

 日本の春季キャンプもそうだった。アメリカとは練習内容や強度がまったく違う。そこに抵抗感を持つ外国人選手も少なくはない。しかし、レグナルトは「違い」を前向きに受け入れた。「アメリカではあそこまで強度の高い練習を(キャンプから)しませんし、あそこまで準備した状態でキャンプインはしません。しかし、日本の強度の高いキャンプでしっかりやったからこそ、シーズン序盤から良い形で入れたのだと思います」。

 日本のランニングメニューやフィールディング練習にも嬉々として取り組む。日本語で挨拶をしてみる。目についたレストランに入ってみる。全ては、レグナルトの挑戦なのである。「毎日を素晴らしい経験にしたいです。オープンマインドで全てを吸収して、受け入れていきたいです。家族と離れて暮らしても、テクノロジーのおかげで会話もできれば、メッセージも送れます。問題はありませんよ」。

 それにしても報道陣からラーメンに関する質問が多すぎないか。そんな私の心配は、杞憂だった。「鋭いことを聞くね。でも、ラーメンは日本での大きな文化だと思います。しかも美味しい。楽しみながら考えるのは、良いことだと思います。楽しく会話させてもらっているよ」。

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 なんという懐の深さであろう。しかし、レグナルトを物語るのはラーメンだけではないことを強調しておきたい。来日前から寿司や刺身を愛している。特に、マグロだ。ただし、ワサビは得意ではない。あと、アメリカ時代はタイ料理が好きで、馴染みのレストランもあった。ドーナツも好き。特に、ココナッツの味である。

 なにやら食べ物の話題は尽きないが、要は、変化をチャンスに変えるのがレグナルトである。梅雨がやってくる。猛暑もやってくる。しかし、すべてはウエルカム。心も体も準備は整っている。さあ、レグナルトの季節がやってくる。

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