最近、青魚に含まれるEPAやDHAが脳を保護し活性化することが注目され、アルツハイマー予防にとサプリメントを摂っている方が多いようです。しかし実は、青魚油は長期間大量摂取を続けると酸化ストレスを誘発し、逆にアルツハイマーのリスクを高めることが報告されています。
この欠点をピーナッツが補うことができるか、マウスを使って調べた研究があります。結果は、魚油にピーナッツの薄皮抽出物を加えて与えたマウスは学習能力が上がっていました。また、短期的認知を行う『脳の皮質』も、長期的認知を行う『脳の海馬』も酸化ストレスから解放されていました。つまり薄皮のレスベラトロールには認知症の予防効果があるといえるのです」
レスベラトロールは目の老化も予防する。
「紫外線の約9割を占めるUVAから、網膜の細胞を守る働きが明らかになっています。UVAが網膜を傷つけると、欧米では成人の失明原因1位になっている加齢性黄斑変性症や角膜炎、白内障の原因になります」
一方、ピーナッツには昔から「太る」「ニキビ・吹き出物ができる」「鼻血が出る」といったマイナスイメージがあるが、実際はどうなのだろうか?
「たしかにピーナッツの成分の約半分は脂質でカロリーは高い。ただし約8割は身体にいい不飽和脂肪酸で、その内訳はリノール酸が約3割、残りの約半分はオレイン酸です。
オレイン酸には悪玉コレステロールを減らして血管を若返らせる働きがあります。酸化ストレスを和らげるポリフェノールと力を合わせて、動脈硬化や心筋梗塞を予防しますし、食後の血糖値上昇を抑えて糖尿病も予防する。食物繊維が豊富で整腸作用がありますから、ダイエット効果もある。
また、ビタミンB1、B2、B6、ビタミンE、オレイン酸、アルギニン、レスベラトロールなど美肌成分を多く含むのでニキビはむしろ予防しているはずです。ニキビの原因はバターやチョコなどのコーティング部分でしょう。鼻血にも医学的根拠はありません」