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「いつかはなんとかしなきゃ」実家の整理・遺品の片づけを解決する10のコツ

「令和最新版 死後の手続き100の疑問」実家の整理・遺品の片づけ

1番大きな“遺品”、家をどうする?

9 親が数年前に亡くなって以来、実家が空き家。どうすればいい?(55・男)

  実家にかなり広い竹藪があるが、親が亡くなって以降荒れ放題。何か対処した方がいい?(47・男)

©iStock.com

 現在、空き家は全国に約820万戸。特に地方では社会問題と化している。放置したことでトラブルに巻き込まれた読者もいる。

「田舎の家を相続しましたが、遠いのでほったらかしていたら火事が出た。警察からは放火や保険金詐欺の疑いで捜査され、消防署からは管理がずさんだと厳しく指摘されました」(50・女)

 空き家の状態を解消する予定がないのなら、早めに処置するに越したことはなさそうだ。不動産コンサルタント・さくら事務所会長の長嶋修氏が対策を語る。

「立地がよければ賃貸に出しましょう。そうでなければハウスメーカーなどに買い取って貰ってもいい。放置するのはお奨めできません。竹藪が荒れ放題でも、そのまま買ってくれる業者もあるはず。

 インターネットの一括査定サイトが便利です。築年数などの概要を入れれば不動産屋に情報が回る。価格水準や立地条件などが一定の条件を満たす“売れ筋”なら、早期に売却できます。

 都内だと駅から徒歩7分以内のマンションやアパート。戸建てだと15分圏内が、早期売却の目安です」

 最後に、読者の“決意”を紹介したい。

10 80年も生きていれば、人生の後始末は簡単じゃない。でも、私は自分のことは自分でやれ、と親に教わってきました。だからやるつもり。たぶん、凄くスッキリすると思う。(81・女)

 実際に、ある日思い立ち、身軽になった女性がいる。

 都内の高級住宅地の一軒家に住む今村和江さん(87)は、夫と2人暮らしだ。

 家の中は整然と片づいており、動線を妨げるものはほとんどない。だが、ほんの4カ月前までは、家を建ててから30年の間に貯まったもので溢れていた。

 整理のきっかけは、昨年の夫の入院だった。

「退院後は介護ベッドが必要でしたが、スペースがなかった。仕方なくリビングのものを寝室などに放り込んで、何とかベッドを入れました。それからずっと、散乱しているものを見るたびに憂鬱だったんです。『なんとかしなきゃ』って。11月に整理業者さんに来てもらい、トラック1台半分を処分しました。凄く疲れたけど、本当にスッキリとした気持ちです」

 そう、誰もがいつかは「なんとかしなきゃ」。諦めて放置せず、ベストなやり方を見つけたい。

(初出『週刊文春』2019年3月21日号)

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