文春オンライン

NHK「ネット常時同時配信」へ 問われる“約40秒のキスシーン”と“政権との距離”

批判の気持ちをすくい取った政党「N国」

2019/06/28
note

 このところNHKに関する記事が目立つ。まずは不祥事から。

 AI(人工知能)やビッグデータを駆使した番組で、自身も解説に出演していたプロデューサーが強制わいせつの疑いで逮捕された。

「夕刊フジ」の見出しは、

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「NHK敏腕プロデューサー AIも下半身制御できず」(6月19日付)

 見事である。

©iStock.com

 タブロイドらしい意地悪で下世話な視点もそうだが、「AI」と聞けば「いつか暴走して制御できなくなる」というオヤジのぼんやりとした不安に応えている。AIとオジさんは宿命のライバル。

“濃厚キスシーン”に隠されたNHKの目論み

 続いては「読売新聞」が解説した「NHK肥大化 懸念拡大」(6月15日)という記事。

 NHKが放送と同時にインターネットにテレビ番組を流す「常時同時配信」を認める改正放送法が、先月国会で成立した。

 若者のテレビ離れや、人口減に伴う収入減の危機感からだという。これにより将来スマホだけでNHKの番組を視聴する世帯に受信料を求める可能性も出てきた。

 さらに民放が恐れるのはNHKの潤沢な資金力。受信料収入はすでに7000億円を超えている。

 これを上限無くネット事業に注ぎ込まれたら民放はたまったものではない。そんな警戒感も解説した「NHKの肥大化」という読売の記事。

 タブロイド紙はどう解説したか。

「日刊ゲンダイ」(6月16日付デジタル版)はNHKの“あるドラマ”について言及していた。

篠田麻里子 ©文藝春秋

「大政絢&篠田麻里子“濃厚キスシーン”に隠されたNHKの目論み」

 え、これがNHKネット配信の解説? そう思う方もいるはず。