「小泉先生が総裁になったら日本も終わりだ」
――2001年の総裁選ですね。
石破 当時、私も鳥取県じゅうで「小泉先生が総裁になったら日本も終わりだ」などと言ってました。でも結果、橋本先生が党員票で勝ったのは、野中先生の京都、青木先生の島根、ご自身の岡山、それから普天間返還をクリントン大統領との間で合意した沖縄、それと鳥取だけでした。ほとんどの国会議員は橋本支持だったのに、圧倒的に小泉先生が勝っちゃった。
――あのときは小泉さんが田中真紀子さんと一緒に「自民党をぶっこわす」と言って、大きな風を国民レベルで吹かせ、国会議員が抗えなくなった。そういう意味で、今回のアンケートでは石破さんが1位、僅差の2位が小泉進次郎さん。たとえば石破さんと小泉進次郎さんが組んで旗を掲げれば、ものすごく大きなうねりが生まれるかもしれません。
石破 そうかもしれません。
「小泉進次郎さんはいずれ総理をやる人」
――その小泉進次郎さんへの評価は? いま石破さんとの関係性はどうなんでしょうか?
石破 私は、小泉進次郎さんはいずれ総理をやる人だろうと思っています。小泉さんとは当選以来、いろんな場面で一緒に仕事をしてきました。そういう中で、ほんとにすごいなと思ったことが何度もあるんです。だから、私の個人的な経験に照らしても、いつか総理になる人なんだと思うし、そのために私ができることはしていきたいと思っています。
とても知名度の高い議員だから、今でも「大臣になりたい」と言えばなれるのでしょうけど、ポストに関しては慎重で、まだ副大臣もやっていない。ご自身が一番わかっておられる様子ではありますが、やはり総理大臣になるには閣僚や党役を務めないと見えないものもあるし、いきなりポンと総理になると、それは日本国にとってもご本人にとっても十分な結果とならない危険性がある。いろんな経験を積みながら、周りをきちんと固めて、来たる「小泉進次郎政権」は盤石なものとして、この国のために働いていただきたいと思う。
それまでの間、先ほどから申し述べているような数々の課題に取り組まなければならない。たとえ石もて追われても、一つでも二つでも片づけて、少しでも将来の課題を減らしていかなきゃいけないと思っています。