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石破茂が明かす「安倍総理の後は誰かがやらなきゃ。その覚悟はある」

「ポスト安倍」アンケート1位 石破茂インタビュー#1

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「安倍政権の支持率が高いのはいいことです。だけど……」

――安倍総理の任期に伴って、遅くとも2021年には総裁選があります。出馬されるご意向は現時点ではどうでしょうか。

石破 そんな先のことはわかりませんが、いま例として申し上げたような課題がその時にも課題として残されているとすれば、誰かがそれを手掛けなければならない。財政、金融、社会保障、安全保障、憲法――解決策が見えていて、国民も「そうだそうだ」と言えればいいんですけど、そうなっていない場合にはもう一度考えなければいかんということです。

 

――一方で、アンケートでは「安倍総理の驕りが出ている」など政権に対しての批判的な声が石破さんに集まったという印象もあります。石破さんは憲政史上最長にもなろうとしている安倍政権について、現時点でどういう評価をされていますか。

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石破 支持率が高いというのはいいことです。だけど、「こんな人たちに負けるわけにはいかない」というご発言があったり、国会答弁における挑発的なおっしゃり方があったり、違和感を感じている国民がいるとすれば、より丁寧に当たらなければならない。

「党内からの批判は毎日受けてますよ(苦笑)」

――そういう安倍さんの政治手法に対する違和感を石破さんが表現されると、「党内野党のようなことを言うな」「党内の融和を乱すな」というような批判を受けることもありますよね。

石破 いや、毎日といっていいぐらい受けてますよ(苦笑)。

 

――先ほど「ポスト安倍」について、場合によっては逃げずに背負われる覚悟があることは伺いました。そして誰もが認める「政策通」の石破さんですけれど、現実、総裁選に打って出ようとなったときに、どれだけ人が集まるのか。いま安倍さんが石破さんをいじめているという言い方がいいかどうかわかりませんが、「派閥のパーティーに来ない」「派閥の領袖を集めて石破さんは呼ばない」ということがある。安倍一強と言われる状況で、石破さんは孤立しているようにも見えます。

石破 そこは私の足りないところなんだと思います。総裁選の前あたりから、斎藤隆夫代議士について少し調べるようになりました。