伝説的少女コミックを、新鋭・山戸結希監督が実写映画化した『ホットギミック ガールミーツボーイ』で、一途だが、不器用なヒロインの同級生・亮輝役を演じる清水尋也。
問題児を演じた『ソロモンの偽証』以来、CREA WEB2度目の登場となる彼が、この4年間の活動について振り返る。
監督が違えば芝居のアプローチも変わる
――4年前、『渇き。』からの『ソロモンの偽証』の現場で得た経験は、清水さんにとって、どのような財産になっているといえますか?
動きやお芝居など、ヴィジョンが固まっている成島出監督の下、そのヴィジョンを忠実に再現するという『ソロモン』をやらせてもらいました。
その前の『渇き。』の中島哲也監督は、まったく真逆の「台本に書いてあることしかやらないのはつまらない」と考える方だったんです。
そこで『ソロモン』の現場では、台本に書かれてないことを読み解く力やアプローチの仕方によって、自分しか出せないオリジナリティを肉付けしていくことを学びました。
――清水さんが演じた役柄も、『渇き。』と『ソロモン』ではまったく真逆でしたね。
そうなんですよね。まだ作品数も経験もなかった自分にとっては、監督が違うだけで、撮り方も見え方も、こちらのアプローチも変わるんだということを、この2作で身をもって感じた気がします。
そして、そんな対照的な2作を経て、自分に合う、合わないということじゃなくて、臨機応変に対応していくようになりました。
――その後、『ストレイヤーズ・クロニクル』では憧れの存在だった染谷将太さんと共演されました。
この世界で頑張っていきたいと思ったきっかけが、染谷さんが主演だった『ヒミズ』を観たことなんです。そう考えたら、染谷さんは僕の人生の中で、重要な存在。だから、中学生のときに、『ストレイヤーズ・クロニクル』で初めて共演したときは、「スゲエ!」と思いながら、ずっと緊張して声をかけられませんでした。