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吉本社長会見で宮迫復帰か? 今後の処遇に影響を与える「金塊強奪事件」3つの謎

2019/07/22
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「野口兄弟は指定暴力団・六代目山口組弘道会を後ろ盾にした自動車窃盗団のリーダーとして名が知れた、愛知県警から常にマークされる存在でした」(全国紙社会部記者)

 宮迫が野口被告らと「宮迫です!」ポーズを決めた写真が撮影されたのが大阪北新地のキャバクラ。金塊強奪後、野口被告が大阪で豪遊していた時期だった。7月20日に開かれた宮迫の謝罪会見では、『FRIDAY』に掲載された写真について、「トイレで声かけられ、記念撮影に応じただけ。店員に止められたが、写真くらいならと応じた。証人もいる」と宮迫は話した。ただの記念撮影であり、金銭の授受はなかったという主張を繰り広げたのだ。

会見で金銭授受はなかったと主張した宮迫(左) ©文藝春秋

乾杯の際は新しいシャンパンを注文していた

 これまで金塊強奪グループ関連では、男性アイドルやタレントの名前が取り沙汰され、酒席写真や親交が騒がれたこともある。彼らが派手な私生活を送っていたことは間違いないし、芸能人と夜の街でたまたま遭遇することもあったであろう、とは想像できる。

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 しかし、取材では異なる意見を聞くことができた。

「会見では半グレに無理矢理写真を撮られたような言い分でしたが、そうは見えなかった。むしろ宮迫さんに気を使っていたのは野口らのグループに見えましたよね。乾杯するときには新しいシャンパンも注文していましたからね」(キャバクラ店関係者)

 周囲からは親しそうに見えた記念撮影のシーン。はたして真実はどちらにあるのか。

宮迫博之 ©文藝春秋

謎2 消えた4億円の行方

 前述のように北新地で派手に豪遊していた野口被告。金塊強奪事件の背景にあったのは、“闇金脈”と呼ばれる裏取引ビジネスだった。

「金は海外の多くの国で非課税ですが、日本では持ち込むと8%の消費税が課せられる。そこで金を密輸して、日本国内で売りさばくと消費税込みの金額で売れるので利ざやを得ることができる。そうした税制を悪用した金密輸が横行し、それを狙ったタタキ(強盗)事件も頻発するようになった。密輸した金を奪われても警察に届けられないというケースが多々あるからです」(前出・社会部記者)

 まさに犯罪者と犯罪者の騙し合いと、裏切り合いという構図のなかで事件は起きたのだ。野口被告らが強奪した金塊は7億5000万相当あり、うち4億3000万円相当を換金してグループで山分けしたとされている。

「野口被告らは7月初頭に博多駅で金塊を強奪し、そのまま車を走らせ東京都内へ。そこで金塊を売りさばき、現金4億円を手に入れて山分けしています。主犯格である野口和樹被告の取り分は1億円だった」(捜査関係者)

 その後、野口被告の豪遊ぶりが盛んに目撃されるようになる。FRIDAY報道によると宮迫と北新地で写真撮影をしたのが7月下旬とされている。