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2019/07/22

 逮捕時にはすっかり1億円を使い果たしていたとされる野口被告。巨額のお金はどこに消えたのか、その行方が気になるところだ。

謎3 拡大する疑惑の構図

 7億5000万円相当の金塊の一部を換金した野口被告。実は残りの金塊は、情報源とされる男に渡している。

「福岡県警のなかでも野口らの起こした金塊強奪事件は、実は別の事件と連動して行われたものではないかという見方が強くあったのです。注目は情報源の男まで調べ上げるか、どうか。その捜査方針を巡って福岡県警の中でも激しい議論になった」(県警関係者)

 しかしその後、情報源の全容解明まで福岡県警の調べは及ぶことはなく、事件捜査は打ち切りとなった。

「野口被告らは、情報源の男Nから『金塊を持ち去って欲しい、(金塊)所有者側の依頼で事件にはならない』という依頼のもと、強奪事件を起こしたという主張を事件後に行っています。要は『被害者側と事前に同意があった』から事件はヤラセであり強奪ではないと言っているのです。

 にわかには信じられない話ですが、実際に福岡県警も詐欺事件も視野に入れて捜査しようとしていた。事件にはまた別の構図があったのではないかと囁かれているのです」(前出・社会部記者)

裁判が宮迫の処遇に影響を及ぼす可能性も

 一審で懲役9年の実刑判決を受けた野口被告は直ぐさま控訴し、金塊強奪事件裁判は長期化の様相を見せている。つまり裁判で新事実が明らかになれば、金塊強奪事件はより大きな犯罪に発展する可能性もあるのだ。

「7月25日に金塊強奪事件の控訴審が始まります。そこで野口被告がどんな主張をするのかが、改めて注目されます。また金塊強奪事件に連動した新事件絡みでの証人申請も出されています。その証人申請を裁判所がどう採択するのか。

 金塊強奪事件は、一筋縄ではいかない闇社会と反社会的勢力の複雑な構図を浮かび上がらせており、司法記者の中でも注目の裁判となっています」(司法記者)

 多くの謎が残されている金塊強奪事件。その裁判の行方は、今後の宮迫の処遇にも大きな影響を及ぼすことになりそうだ。

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