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【タピオカ店追跡ルポ】女子大生は厨房でペチャペチャ、暴力団は「儲かるからやれ」

キャッサバ芋畑から人気店、暴力団の移動販売車まで――ブームの現場を歩く

source : 週刊文春デジタル

genre : ライフ, グルメ

 最後に、噂される暴力団とタピオカの関係に触れておきたい。タピオカの移動販売を営む自営業者のDさん(男性、40代)が証言する。

「その筋の人から、私も相談を受けたことがあります。捕まるリスクを抱える『振り込め詐欺』のようなシノギを避けて、こちらの業界に手を出したがっていた。原価があってないような商売って、あの人たちは大好きじゃないですか。新大久保や新宿では、その手の店が、すでに数店舗あります」

 さまざまな人々の欲望が絡みついたこのブーム。タピオカが人気になるのは今回で3度目であることが知られている。透明なタピオカが入ったココナッツミルクが話題をよんだ1990年代(第1次ブーム)、台湾から人気ドリンク店が次々上陸した2008年頃(第2次ブーム)に続き、今回が10年ぶりのブームだ。

収穫したキャッサバ芋の皮を剥いてみると… ©文藝春秋

冬はまったく売れなくて……

 その第2次ブームのとき、暴力団関係者に命じられて、移動販売業を営んだというEさん(男性、30代)の話からは、このブームの行く末が見えてくる。

「当時も台湾から出店した人気店に行列が出来ていて、借りがある先輩に『儲かるからやれ』って言われて、タピオカドリンクを売ることになりました。勉強してこいと本場の台湾にまで行って帰国したら、キッチンカーが準備された。夏だったのですぐに海辺などで売りましたね。夏祭りでは組の人が販売する場所を用意してくれました」

 しかし、ブームはあっという間に去って行ったという。

「冬はまったく売れなくて。売り上げが1日3000円前後なんていう日もあったし、少ない利益も先輩に持っていかれた。結局は1年も持たずに辞めてしまいました。今年になって、またタピオカがこんなに流行ってビックリしています。毎日並んでるような店は相当稼いでるでしょうけど、今年いっぱいだと思いますよ。やっぱり冬を越すのは大変ですよ」

 3度目のブームの今回は、日本に定着するのだろうか――。

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