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若年層でも困窮によって死亡する事例も

 もちろんリスクは高齢者だけにあるのではない。栄養状態のよくないワーキングプアの若年層の被害者も出ている。

©iStock.com

 8月初旬、40代前半の派遣社員の男性も熱中症で亡くなった。北区赤羽にあるアパートの室内には、こんな光景が広がっていたという。

「ファストフードでしのいでいたようで、マクドナルドの100円のハンバーガーの包み紙と、1リットル100円の紙パックのお茶の空パックばかりが散乱していました。一応エアコンはありましたが、使っていなかったようです」(社会部記者)

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 大家によれば、家賃支払いに精一杯で、生活はかなり困窮していたという。

「おそらく偏った食生活で、動物性タンパクや必須アミノ酸、ビタミン類が不足して血液量が減り、血液循環も悪くなって体温調節が上手くいかない状態だったと思われます。それに伴い、免疫力も落ちてしまう」(星教授)

軽い運動+牛乳で血液量は増やせる

「安価でできる対策としては牛乳を飲むといいでしょう。そして汗ばむ程度の運動をする。たとえば30分ほど早歩きとゆっくり歩きを繰り返し、その直後に牛乳を飲むと血液量が増えることがわかっています。これを週に4日以上、8週間続ければ、200ミリリットル程度血液量が増えるという結果が出ています」(信州大大学院・能勢博教授)

 熱中症はもはや誰の身にも起こりうる。命を守るためにも、やっておくべきことがいくつもあるのだ。