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(2)疲労回復にはレモンと酢飯

 また、体調を改善する栄養として、大澤教授は「酸味」に注目する。

「レモンやお酢を積極的に摂る事は夏バテに効果的です。レモンには疲労回復に効くビタミンCやクエン酸が非常に豊富に含まれているほか、抗酸化のキレート作用もあります。レモンジュースでもいいですし、お水を飲むときにレモンをひと絞りするだけでも効果的です。

 同じ意味で、お酢もおススメです。1日10グラム程度のお酢を摂ると血圧を下げる効果もあります。夏場は酢飯や酢の物を多く食べた方がいい。様々な種類の『飲むお酢』も簡単に手に入りますから、試してみてはいかがでしょうか」

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 こうしたことで倦怠感などの改善がある程度は見込めるという。

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 ただし、前述の「現代の夏バテ」をしっかりと治すのは簡単ではないと森田氏は指摘する。

「『現代の夏バテ』は、分かりやすく冷房病と言ってもいいでしょう。

 猛暑の屋外と冷房が効いた室内を行き来する事で、血管の拡張と収縮が繰り返される事になり、自律神経に不調が発生するのです。その結果、倦怠感や食欲不振などとともに体の冷えが生じます。

 今の夏バテの多くはこちらのケースで、成人女性の実に8割が手足などの冷えに悩んでいると言われています。

 たかが夏バテ、と放置しておくと神経痛や腰痛、慢性的な便秘、不眠症に発展する可能性もあるので甘く見てはいけません」

 冷え症は、血糖値や血圧などと異なり「正常値・異常値」という基準がない。そのため“夏バテによる体の冷え”に慣れてしまい、重篤な病気のシグナルを見逃す恐ろしいケースもあると言う。

「日常的に手足に冷えを感じて、動悸や息切れを伴う場合は心不全の予兆の可能性があります。

 左右の指先に温度差があったり、指先が白い人は閉塞性動脈硬化症かも知れません。これは主に足の動脈が硬化し、血液の流れが悪くなる病気です。

 顔色が白すぎる時は、甲状腺ホルモンの不足によって代謝が悪化し、体が冷えている可能性があります。甲状腺機能低下症を疑った方がいいかも知れません」(同前)