東京五輪まで1年を切った。大いに盛り上がる新聞各紙の見出しを紹介しよう。

「お台場 肥溜め 東京五輪 トライアスロン」(日刊ゲンダイ8月16日付)

 なんと!

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 夢と未来がつまったはずの東京五輪テスト大会見出しに“肥溜め”。一体何がつまっているのか。

 記事は「未浄化の生活排水」の流入を伝える過去の港区議事録や議員HPに着目し、「テスト大会に参加した選手は『肥溜め』の中を泳がされているような気分だったに違いない」。

水上に浮かべたトライアスロン・スイムのスタート台。濁った水が泡立ち、ゴミが浮かんでいる ©時事通信社

 ゲンダイ師匠は大仰な見出しが魅力だが今回はオーバーには思えなかった。東京五輪スゴイ。

前日練習でおなかを壊したら元も子もない

 スポニチは泳いだ男性選手のコメントを載せた。

「正直、臭いです。トイレみたいな臭いがする」

 しかもこの選手、過去にはお台場でのレース後に腹痛に襲われた経験もあるという。

「本番では会場で事前練習を行わないなどの対策が必要かもしれない。前日練習でおなかを壊したら元も子もない」(スポニチ8月12日)

 東京五輪スゴイ。アスリートファーストここにあり。

©iStock.com

 さらにパラトライアスロンのテスト大会では、

「五輪トライアスロン会場 大腸菌基準値2倍超」(日刊スポーツ8月18日)という“別の新しいニュース”も。

 来年までに大腸菌をアンダーコントロールできるのか。

原則運動中止が推奨される「危険区分」

 テスト大会の結果をまとめたのがこちら。

「『やっぱり暑い」悲鳴 東京五輪テスト大会 選手に不安」(東京新聞8月16日)

 そう、トイレの臭いや大腸菌の海も気になるが難敵は暑さ。来年の東京五輪の裏テーマはクソと暑いで「クソ暑い」なのである。

 記事では「暑さ指数」(気温・湿度・日差しの強さなどから算出)に触れ、原則運動中止が推奨される「危険区分」に注目していた。