モダンな顔立ちなのに、なぜか時代物に縁がある。ブレイクのきっかけは第一次大戦前後を舞台にしたドラマ『ダウントン・アビー』だし、『ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男』のチャーチル英首相の秘書役も光っていた。

 最新作『ガーンジー島の読書会の秘密』も第二次大戦直後が舞台。ライターのジュリエット(ジェームズ)は、戦後、ナチの占領下にあったガーンジー島に足を運び、知られざる戦時中の実態を発見する。

リリー・ジェームズ

「女性の視点から戦争を見るというのが興味深い。映画ではあまりないことよ。戦争について書くことで、街から男たちが奪われていったギャップを埋めていたジュリエットは、戦争が終わり、人はあの戦いでどんな傷を負ったのか、ここからどう進むべきか、思いを巡らせている。そこで、知らない人たちの知らなかった話に出会うの」

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 島の人たちが読書会を始めることになったのも、占領下の辛い状況を乗り越える手段。その結果、もともと読書などしなかった人も、本好きになっていったのだ。

「私も読書は大好き。自分だけの体験を与えてくれるから。大量の情報が即座に拡散される時代だけに、より貴重な感じがするわ」

 そんな彼女に好きな本を聞くと、『嵐が丘』と『エデンの東』と答えが返ってきた。やはり、どこまでもクラシックなのだ。

INFORMATION

映画『ガーンジー島の読書会の秘密』
8月30日(金)より全国ロードショー
http://dokushokai-movie.com/