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 路地を抜けてJRの梅田貨物線(大阪駅を経由せずに新大阪方面から大阪環状線の福島駅方面に通じている線路で、特急「はるか」などが走る)の下をくぐって約5分。「阪急中津駅」という看板が見えてくる。駅の入口はどこなのか。薄暗いガード下には、いかにも“昭和”という言葉がふさわしい、よそ者が初めて入るには勇気が要りそうな立ち飲み屋があるが、とても阪急の駅があるようには思えない……。

見えてきた「阪急中津駅」の看板。駅への入り口はどこにあるのだろうか。
近づいていくと、飲み屋(食堂)の横に駅ホームにつながる階段を発見
独特な雰囲気を放つ、中津駅へ続くガード下

ものすごく狭いホーム

 が、実際にはこの立ち飲み屋の横を抜けると階段があって、その先に阪急中津駅の改札口があるのだ。つまるところ、大ターミナル・梅田のお隣とは思えないほどのさみしげな駅なのである。阪急の路線は、梅田駅から淀川を渡った先の十三(じゅうそう)駅まで神戸線・宝塚線・京都線の3路線が並走、十三駅で3方向に別れていく。中津駅はこの3路線並走区間の途中の駅。ただ、京都線の線路にだけはホームがなく、停車するのは神戸線と宝塚線だけである。そしてこのホーム、実に狭いのだ。

阪急中津駅に到着
黄色い線の内側が、黄色い線の外側より狭い
タテで撮影してみるとこんな具合である

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 3路線が並走する区間に作ったからなのだろうか。神戸線・宝塚線それぞれに1面の島式ホームがあるのだが、2本の線路の隙間に無理やり押し込んだかのように細長い。よく「黄色い線の内側でお待ち下さい」などと注意アナウンスされるが、阪急中津駅では黄色い線の内側は黄色い線の外側よりも狭いくらいだ。ホームドアなどとてもじゃないが取り付ける余裕はなさそうである。その上、あろうことか中津駅は各駅停車しか停まらないので特急や急行はさっそうと通過していくから恐ろしい。さすがに通過電車は比較的ゆっくり走っていくので危ないというほどのことはないのだが、少し気をつける必要はありそうだ。