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「凛子役が清原さんで良かった」2人で駆け抜けた“戦争”

――今回共演された寛一郎さんは山口さんと同世代ですよね。他の作品でも徐々に、同世代の俳優さんと共演する機会も増えていると思います。先日話題となった『マンゴーの樹の下で~ルソン島、戦火の約束~』では、清原果耶さんとの共演でした。

山口 彼女は強い人です(笑)。自分にはない演技をされる女優さんです。撮影中は、お互いに役柄に入り切った状態で向き合えていたので、相乗効果も生まれて。

 

――今作は75年前の太平洋戦争が舞台です。山口さんはいま19歳ということで、なかなか想像しづらい重いテーマでもあったと思います。撮影にはどうやって臨まれましたか?

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山口 これまでは事前に役を作りこんで現場に行かないと安心できないことが多かったんです。でも今回は戦争という大きなテーマの中で、「凛子(清原果耶)のために生きる」という命題があって、それを何よりも大事にしたいと「凛子を支える」ことだけを考えて撮影に入りました。

――すごく印象的だったのが、山口さん演じる綾が「あの虫、食べられるかな」と言って、おもむろに裁縫セットを取り出して、虫を茹でるシーンなんです。SNSなどでも「つらい」と話題でした。

山口 虫のシーンに限らず、苦しいシーンですべて「凛子を支えるために私が生きている」と思えたので、不思議と絶望感は生まれなかったんです。今までにない演技の仕方でしたけど、すごく良い経験になったし、改めて凛子役が清原さんで良かったと思いますね。

 

禁断の質問「ライバルとは誰でしょうか?」

――清原さんは朝ドラ『なつぞら』にも出演され、活躍されています。同世代の活躍は気になるものですか?

山口 やっぱり切磋琢磨していかないといけないと思います。単純にもっとお芝居がしたいし、そのためにはもっと1つ1つの役に丁寧に取り組まないといけないし。同世代の活躍はやっぱり刺激になります。単純に勝ちたいとかではなくて、自分にはない魅力を持っていたり、逆に自分に近いものがあるなと思ったりする人は多いですね。それをライバルって言うんですかね?(笑)

 

――意地悪な質問になると思うんですが、そういう意味でのライバルとは誰でしょうか?

山口 難しいですね……。でも、富田望生ちゃんがパッと浮かんできました。

――富田さんと言えば、朝ドラ『なつぞら』で主人公の奥原なつと同じ十勝農業高校に通うよっちゃん(居村良子)役を演じていましたね。

山口 望生ちゃんは、自分とはジャンルも違うし、私にはできない演技をしているのですごく羨ましいなと思って見ています。純粋に好きなんです、彼女の演技が。