まさに死闘だった。
ラグビー日本代表は10月13日、横浜国際総合競技場でスコットランド代表と決勝トーナメント進出をかけて激突。28-21で勝利を収め、史上初の8強入りを果たした。
この勝利を世界各国は「開催国日本の歴史的勝利」と、大々的に報じている。ともに決勝トーナメントへと進出した“強豪国”を中心に、それらの反応を見ていきたい。
ニュージーランドが感じた日本の「強さ」
まずは世界ランキング1位(10月14日現在、以下同)、“ラグビー最強国”のニュージーランドから。日本代表のヘッドコーチ(HC)を務めるジェイミー・ジョセフ、そしてキャプテンのリーチマイケルがともにニュージーランド出身ということで、この2人にフォーカスを当てながら、日本の戦いぶりを絶賛する記事が目立った。
なかでもニュージーランド・ヘラルド紙は「日本、スコットランドに崇高な勝利 準々決勝へ」と題し、次のように伝えた。
「ニュージーランド人HCのジェイミー・ジョセフ、同志でキャプテンのリーチマイケル、そして日本チーム全員が達成した偉業は祝われるべき出来事だ」
同紙はスコットランド戦において、具智元選手が脇腹を痛めて途中退場したシーンにこそ、日本代表の真の「強さ」が表れていたと指摘した。
「具智元が退場を余儀なくされ、精神的に打撃を受けていたとき、チームの全メンバーが彼のもとに駆けつけ、ケアをしていた。日本チームは間違いなくまとまった完全なチームであり、まさにこのトーナメントに相応しい」
スコットランドの提訴騒動は「誰の心にも響かず」
一方で、試合直前に報じられたスコットランドの「提訴騒動」については、次のように厳しく非難した。
「この試合が仮に台風で中止となっていたなら、スコットランドは怒り、憤慨し、提訴の準備に入っていたであろう。だが、彼等の主張は誰の心にも響かず――日本戦の後半での巻き返しがなければ――若干ばかばかしくも思えた。最終的には日本チームの半ば超人的なエネルギーに加え、(今大会において)最も素晴らしいスクランブル・ディフェンスによって敗退を喫した」