昭和34年(1959年)創刊の総合週刊誌「週刊文春」の紹介サイトです。最新号やバックナンバーから、いくつか記事を掲載していきます。各号の目次や定期購読のご案内も掲載しています。

2019/10/14

「日本にはもはや『恐れ』という言葉は存在しない」

 予選プールで日本に敗れながらも、A組2位で決勝トーナメント進出を決めたアイルランド(世界ランキング4位)のアイリッシュタイムズ紙は、「日本にはもはや『恐れ』という言葉は存在しない」とし、次のように報じた。

「日本の選手は、ウォームアップの後、皆でおだやかに集まって互いを抱え合う。冷静に言葉をかわし、互いの肩に指をかけながら、ゆっくりとピッチを歩く。矢印の形に隊列を組み、その矢印のてっぺんではキャプテンのリーチが歩き、日本全土からのエネルギーを身体にみなぎらせる。これはまさに一見に値する光景である。それと引き換え、スコットランドはそれぞれの選手がてんでばらばらにフィールドに入ってきて、お喋りをしていた」

©AFLO

オーストラリアは早くも日本を警戒

 同じくラグビー強豪国として知られるオーストラリア(世界ランキング6位)。シドニーモーニングヘラルド紙は、「この試合は日本ではもちろん、ラグビー界そしてスコットランドでも長く語り継がれる歴史的試合となるだろう」としながら、日本代表に対して早くも警戒を滲ませた。

「弱者に何かが無償で与えられることは絶対にない。Tier2と言われてきた日本はW杯の主催国となり、そのプレッシャー、さらには史上最大規模とも言われた台風に見舞われる中、迫りくる怒れるスコットランド勢に立ち向かわなければならなかった。その中で日本は初めて、準々決勝へと駒を進めたのだ。日本の素晴らしい攻撃、オフロードパスによって展開される試合はワラビーズ(オーストラリア・チーム)にとっても脅威を感じるものだった」

敗れたスコットランドも日本を絶賛

 一方、日本に敗れ、史上2度目の予選プール敗退となったスコットランドでも、日本の強さを称える報道が大勢を占めていた。

©JMPA

「ブレイブ・ブロッサムズ(日本チーム)は鋭いパスと鋭いオフロードを見せつけ、陶酔するようなラグビーでスコットランドを切り裂いた」(スコットランド・ヘラルド紙)

「スコットランドはアイルランドとの対戦で驚くほどの惨敗を喫した後、サモア戦(34-0)、ロシア戦(61-0)と好戦したが、日本戦でそれらの勝利がぬか喜びにすぎなかったことが露呈した。日本は粘り強く、最後まで強さを保ち続け、割れるような喝采を浴びた。スコットランドとしては、最高のメンバーが揃い、最も準備が整っているとされていた今回のW杯で予選敗退となり、大失敗としか言いようがない結果となった」(スコッツマン紙)