テクノロジーと融合した第4の種目を作りたい!
フェンシングというスポーツ自体についていえば、勝負が一瞬で決まりますし、「成果ではなく過程を評価する」場面は少ないかもしれません。それでも、こういった文化が広がっていけば、フェンシング会場であっても、周りの目を気にせず、観客のみなさんがそれぞれに声を上げ応援するシーンが、東京五輪で見られるようになるはずです。
ちなみに、フェンシングは、これらアーバンスポーツとは現在のところ一線を画していて、FISEにはデモンストレーションを行う程度。本格参戦というところまではいっていません。
でも僕は、この中にフェンシングも飛び込んでいきたい、と思っています。
テクノロジーと融合したエクストリーム版、アーバンスポーツ版のフェンシング、それも「観るスポーツ」「するスポーツ」両面を持つものを作りたい――それが、フルーレ、エペ、サーブルに続く第4の種目の開発プロジェクトです。
実はフランスのフェンシング連盟が、スター・ウォーズの世界観に沿ったような、LED内蔵の剣で戦う「ライトセーバーデュエリング」を第四の種目として認定しています。
円形の競技場で戦ってみたり…
たとえば、スキーは従来の滑降、大回転といったアルペン種目だけでなく、モーグルやハーフパイプなどの新競技がオリンピックで採用されています。いずれも観るスポーツとしての面白さと競技性がしっかりあるから、成立したのでしょう。アーバンスポーツにもその要素が必要になってきます。あとは「都心で開催できる」「ルールがわかりやすい」といったところも大切でしょう。
マスクを付けず、プロテクターは付けつつもやわらかいサーベルで戦ってみる。あるいは1対1ではなくバトルロイヤル形式で、円形の競技場で戦ってみる。チーム戦にする――今は、少数のメンバーでスクラップ&ビルドを繰り返しています。
近い将来、あっと驚くような『第4の種目』をお披露目することができると信じ、開発を進めていきます。