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ビームスの社名の由来は「嫌がらせ」?

 冒頭の“屋台”発言が飛び出したのはこのあとだった。公式にはビームスの創業は1976年。現ビームス 原宿の場所に設楽社長の父・悦三氏が6坪の店舗を構えたのが始まり。当時電通に勤めていた設楽社長は陰ながら父の事業を助け、83年に正式入社。ヨーコの話が事実とすると、10代から屋台でTシャツを手売りしていたことになる。

 設楽社長はこう答えた。

「あの頃、お嬢様学校に通っていたヨーコさんは、オープンカーから屋台を引く僕に手を振ってくれました。チップまでいただいて……」

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 観客、社員にどよめきが起こる。ヨーコは続けた。

「あなた、オフィスビルの窓に懐中電灯をあてて、嫌がらせをして服を売っていたのよね。ビームのように照らすから“ビームス”って名前になったの」

 ビームスの社名は設楽社長の父の会社名「新光」から「光」の文字をとって付けられたはずだが―。

2人の付き合いは50年以上?

 なお、ヨーコはお笑い芸人・ロバートの秋山竜次が「クリエイターズ・ファイル」で演じる“憑依芸”の代表的キャラクター。ビームスの成り立ちは、公式発表を信じるべきなのは言うまでもない。

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週刊文春

文藝春秋

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