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賛否両論の映画『ジョーカー』が、「M-1グランプリ」を真面目に見てしまう構図と似ている理由

2019/11/01
note

『ジョーカー』を観るとメンタルやられるとか、疲れるという感想もあるようだ。

 でも映画館の外に出たほうがよっぽどヤバいだろう。現実のほうが。

 思い出してほしい。『シン・ゴジラ』の衝撃のひとつは、映画館を出たら現実の「官房副長官」は長谷川博己ではなく萩生田光一だったことだ。悪い冗談だった。

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 その現実に気づいたときの虚無感を今も忘れない。萩生田先生はそのあと大臣までご出世された。今は文部科学大臣なのにせっせと「身の丈」発言などをかましている。これならゴジラが出てくる世界のほうがマシに思える。『ジョーカー』の世界のほうがマシなんじゃないか? トランプしかり。

©︎2019 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved TM & ©︎ DC Comics

 映画はシビアだけどジョークさ。それより映画館の外の世界を見ろ、悪い冗談ばかりじゃないか。

 ジョーカーの高笑いが聞こえてくる。

INFORMATION

『ジョーカー』
10月4日(金) 全国ロードショー
配給:ワーナー・ブラザース映画
(C)2019 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved   TM & (C) DC Comics
http://wwws.warnerbros.co.jp/jokermovie/

賛否両論の映画『ジョーカー』が、「M-1グランプリ」を真面目に見てしまう構図と似ている理由

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