11月13日、「ソフトバンクとLINEが経営統合」という報道があった。
翌朝、両社共に「本件を含めさまざまな可能性について協議を行っているが、現時点で決定した事実はない。今後開示すべき事実が発生した場合は、速やかに公表する」と、玉虫色の声明を発表した。
通常、この手のコメントは「事実だけど今は言えない」という時に使われる常套句だ。企業取材をメインとしている記者としては、下手をすれば当日、あるいは数日中に緊急会見が招集されるだろうと心積もりをしている。
両社の提携には成功例も
ソフトバンク・孫正義社長がLINEの買収に興味があるという話は、数年前から噂されていた。
ヤフーは、昔パソコンを購入し、ブラウザを開くとトップ画面がヤフーだったという30代以上がメインユーザーだ。「ネットはパソコンで始めた」という人が多いだろう。一方、LINEはスマホメインのユーザーが圧倒的だ。8000万の利用者を抱えるが、毎日熱心に使うのは10〜20代がボリュームゾーンとなる。
中心となるユーザー層が被らないという点において、ヤフーとLINEの経営統合はうまくいくように思う。
実は、すでに成功事例となりつつある両社の提携がある。それは通信事業だ。