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 第1回の『24時間テレビ』では、かかってきた募金の電話の件数は数万件。予想を上回る件数で電話の受け手が全く足らず、数千件しか受けられなかった。それぐらいに制作陣が予想していた以上のたくさんの人が番組を支えてくれた。それが、大橋巨泉と同じぐらいのポジションで『24時間テレビ』を作ってきたんじゃないですかね。

 

『24時間テレビ』の制作者たちを信じている

――『24時間テレビ』に対して「感動ポルノである」といった批判が根強くあったり、『24時間テレビ』が示す障害者像を意図的に相対化しようとする、NHKの『バリバラ』のような番組が登場したりしています。そうした流れがある現代で、『24時間テレビ』はどういった役割を担っていくべきだと考えますか?

都築 それは、わたしに言われるまでもなく、今の制作者たちが一番よく分かっていることだと思います。番組に対する批判は彼らに届いているし、そうした声に応えていかなきゃいけないということを、彼らもプロですから、十分分かっている。視聴者の声に応えないと、視聴率も取れなくなるし、スポンサーも集まらなくなるのがテレビですから。

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 現場の後輩たちと話すと、『24時間テレビ』をやりたくて志望する学生がいる、すでにごく若い女性プロデューサーが何人も立候補してくれている、と言います。こうした新しい世代が、この番組を使って全く新しい『24時間テレビ』をつくり、世の中を新しくしてくれると信じています。「テレビってここまでやっていいんだ、ここまでできるんだ」と思わせる番組になって欲しいですね。

 



写真=平松市聖/文藝春秋