理由その3:日本酒はおじさんの酒、ダサい酒
ワインは女性ファンを取り込み消費拡大路線へと成功したが、日本酒はどうしても、男の酒、おじさんの酒、酔っぱらうための酒のイメージが強い。
最近でこそ女性の一人飲みや女性歓迎の居酒屋も増えたが、一昔前は、飲み屋といえばおじさんばかりだったし、なかには「女性入店禁止」などという日本酒居酒屋もあったほど。おじさん同士でクダを巻き、酔いつぶれてしまう姿は、女性から敬遠されるばかりでなく、若い男性をも遠ざけてしまう雰囲気が日本酒にはある。
「日本酒はダイエットの敵」という間違ったイメージ
理由その4:日本酒は太る、体に悪い
「酒は飲みたいが日本酒は太るでしょ?」「医者から止められている」という声も多い。高血圧、動脈硬化、糖尿病、脳卒中、心筋梗塞などの生活習慣病に日本酒は大敵と思われているのだ。
また、アルコールのカロリーや日本酒の糖分がダイエットの敵とも思われている。たしかに日本酒はほかの酒より含まれる糖分の量がやや多い。
とはいえその量はわずかで、生活習慣病に影響するほどのものではないし、酒よりもおつまみや飲んだ後のラーメンで太ることをダイエッターにはもっと知ってもらわねばならないのだが、日本酒には、どうしてもそういったイメージが付きまとう。
もちろん、飲みすぎはもってのほかだが、適量飲酒はかえって健康効果があるし、昔から日本酒は百薬の長と言われてきた。しかし日本酒はどうしても体に悪い飲み物と意識されてしまっている。
種類が多く説明もわからないので選べない
理由その5:好みの味がわからない、種類が多くて選べない
日本酒は飲んでみたい、けれど、種類が多くてよくわからない。大吟醸、純米酒、本醸造、生酒、原酒、無濾過……などの言葉もよくわからないという声もよく聞く。
日本酒のラベルに書かれているのはすべて日本語なのにもかかわらず、その意味は、一般消費者にはよくわからない専門用語ばかり。自分の好みの銘柄を選ぶのは至難の業だ。むしろフランス語やイタリア語で書かれているワインのほうが、ソムリエが説明してくれる分選びやすいという逆転現象も起こっている。