1ページ目から読む
4/4ページ目
愛子さまの人物像 「世界の平和を願って」
その後も愛子内親王へのメディアや人々の関心は続いている。2016年12月に15歳の誕生日に際して公開された映像では、それまでよりも痩せた愛子内親王の姿が映し出され、週刊誌などでは摂食障害ではないかとの報道が相次いだ。その後、見た目が以前と同じようになったためにそうした報道は止んだものの、こうした状況もまさに現代社会の人々が抱える問題を女性皇族すらも抱えているものとして捉えられた。
一方、愛子内親王の人物像などについても報道がなされ、人々の注目を浴びている。学業成績は常にトップクラスであることはたびたび記事となっている。また、2017年3月に学習院女子中等科を卒業した際に発表された卒業文集の作文「世界の平和を願って」は大きな反響を呼んだ。広島の原爆ドームを訪れた時の体験を基に、〈「平和」は、人任せにするのではなく、一人ひとりの思いや責任ある行動で築きあげていくものだから〉と書かれたこの作文からは、慰霊の旅を続ける「平成流」の天皇制のあり方が愛子内親王に伝わり、内面化されたことを示している。
令和となり、愛子内親王は天皇皇后を両親とする唯一の子どもとなった。2020年3月には学習院女子高等科を卒業し、大学へ進学する。その時、また大きく注目されるものと思われる。そして、数年後に成人になった時、公務を担う存在となる。時代にあった、そして愛子内親王らしい公務とは何か。それが今後、模索されていくのではないか。