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家系ラーメンの四天王「はじめ家」はなぜ富山県魚津市にあるのか

家系ラーメンの四天王「はじめ家」はなぜ富山県魚津市にあるのか

店主は元トラック運転手。吉村家で1年半修行した

genre : ライフ, , グルメ

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1年経ってからようやく「皆伝」

――もともと、修行を終えたら地元に戻るつもりだったのでしょうか。

小沢 そうやね、やっぱり地元だから魚津でやりたいなと。田舎だけど、生まれ育ったところやからね。水もうまいし、米もうまい。立山(連峰)が守ってくれるから、大きな災害もないですし。

――独立されるときには、創業者の吉村さんからは何かお言葉はありましたか。

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小沢 いやもう、やるしかないからね。店を出して1年ぐらい経ってから、ようやく認めてもらえました。ほら、あそこの壁に家系皆伝があるでしょう。

店内に掲げられている「家系皆伝」の書状

――あれがもらえたら直系ですか?

小沢 そう。それでやっと認めてもらったの。

――確かこちらは直系では2店舗目ですね。

小沢 そう、杉田家さんの次ですね。今の直系店は、そこのTシャツが飾ってあるところですべてですね。それ以外のお店のことは、たまに聞かれますが多すぎてよく知らないんですよ。

現在、吉村家の直系は杉田家(横浜市)、はじめ家、厚木家(神奈川県厚木市)、高松家(香川県高松市)、上越家(新潟県上越市)、末廣家(横浜市)の6店舗

当初、お客さんの反応は……

――吉村さんは、よくいらっしゃるんですか。

小沢 いつもきていますよ。3カ月に1回ぐらい。他の直系同士でも、年に1度ぐらい集まったりして、ご飯食べたりしていますね。

――なるほど、まさにファミリーなんですね。富山はラーメン店が多い土地柄ですが、さっぱり系の味が多い印象です。

小沢 そうやね。昔ながらの醤油ラーメンが多いでしょうかね。

 

――最初に家系ラーメンを魚津で出したときには、お客さんからはどのような反応でしたか。

小沢 みなさん「おいしいよ」って言ってくれるんですけど、やっぱり賛否両論もあるだろうと思うしね……。最初は話題にもなってワッと来てもらえたけど、やっぱりちょっと一旦はギューンと落ちた。それから徐々に広まって、今はもうだいぶ受け入れられたと思います。支持してもらってありがたいです。