1年経ってからようやく「皆伝」
――もともと、修行を終えたら地元に戻るつもりだったのでしょうか。
小沢 そうやね、やっぱり地元だから魚津でやりたいなと。田舎だけど、生まれ育ったところやからね。水もうまいし、米もうまい。立山(連峰)が守ってくれるから、大きな災害もないですし。
――独立されるときには、創業者の吉村さんからは何かお言葉はありましたか。
小沢 いやもう、やるしかないからね。店を出して1年ぐらい経ってから、ようやく認めてもらえました。ほら、あそこの壁に家系皆伝があるでしょう。
――あれがもらえたら直系ですか?
小沢 そう。それでやっと認めてもらったの。
――確かこちらは直系では2店舗目ですね。
小沢 そう、杉田家さんの次ですね。今の直系店は、そこのTシャツが飾ってあるところですべてですね。それ以外のお店のことは、たまに聞かれますが多すぎてよく知らないんですよ。
当初、お客さんの反応は……
――吉村さんは、よくいらっしゃるんですか。
小沢 いつもきていますよ。3カ月に1回ぐらい。他の直系同士でも、年に1度ぐらい集まったりして、ご飯食べたりしていますね。
――なるほど、まさにファミリーなんですね。富山はラーメン店が多い土地柄ですが、さっぱり系の味が多い印象です。
小沢 そうやね。昔ながらの醤油ラーメンが多いでしょうかね。
――最初に家系ラーメンを魚津で出したときには、お客さんからはどのような反応でしたか。
小沢 みなさん「おいしいよ」って言ってくれるんですけど、やっぱり賛否両論もあるだろうと思うしね……。最初は話題にもなってワッと来てもらえたけど、やっぱりちょっと一旦はギューンと落ちた。それから徐々に広まって、今はもうだいぶ受け入れられたと思います。支持してもらってありがたいです。